改訂新版 世界大百科事典 「ミーニー」の意味・わかりやすい解説
ミーニー
George Meany
生没年:1894-1980
アメリカ労働運動の指導者。ニューヨークの貧民街に生まれ,鉛管工となる。鉛管工組合,ニューヨーク州建設関係労働組合協議会のリーダーをへて,1940年AFL(アメリカ労働総同盟)財務部長に,52年には会長に就任した。CIO(産業別労働組合会議)との合同をすすめ,55年の合同と同時にAFL-CIOの初代会長に就任。しかし合同後,アメリカにおける労働組合の組織率は徐々に低下し,UAW(全米自動車労組)やチームスターズなどの有力組合の脱退もあって,AFL-CIOの地盤沈下が進行した。その責任の一端は,ミーニーの保守主義と無策,老齢からくる活力の不足にあるといわれている。80年に高齢を理由に引退し,側近のカークランドJoseph Lane Kirkland(1922-99)が後任の会長に就任した。
執筆者:萩原 進
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報