ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メイエルソン」の意味・わかりやすい解説
メイエルソン
Meyerson, Émile
[没]1933.12.2. パリ
ポーランド生れのフランス (1882以後定住) の哲学者。ドイツとフランスで化学を学んだが,教職にはつかなかった。広範な科学史の知識に反省を加えつつ,彼自身が「知性の哲学」と呼んだ認識論を展開した。科学の終極目標もまた実在をとらえるという存在論的なものであるとして,実証主義を批判。認識とは一見多様な現象のなかに同一性を見出していくことであり,因果律も時間現象に適用された同一律にほかならないとした。主著『同一性と現実』 Identité et réalité (1908) ,『科学における説明』 De l'explication dans les sciences (21) 。
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