合理論(読み)ゴウリロン(その他表記)rationalism

翻訳|rationalism

デジタル大辞泉 「合理論」の意味・読み・例文・類語

ごうり‐ろん〔ガフリ‐〕【合理論】

合理主義2

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精選版 日本国語大辞典 「合理論」の意味・読み・例文・類語

ごうり‐ろんガフリ‥【合理論】

  1. 〘 名詞 〙ごうりしゅぎ(合理主義)
    1. [初出の実例]「合理論(唯理論とも訳す)とは、第一に経験論に反対し、第二には独断論に反対し、第三には非理性に反対し、第四には超自然論に反対して使用せらるるのである」(出典:普通術語辞彙(1905)〈徳谷豊之助・<著者>松尾勇四郎〉)

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「合理論」の解説

合理論(ごうりろん)
rationalism

一般的には神秘主義ドグマに対し,理性的な論拠によって物事に対処しようとする合理主義を意味するが,歴史的には,特にイギリス経験論に対して,認識の根拠を理性の光にもとづく直観演繹のなかに求める大陸での哲学思想をさし,大陸合理論ともいう。中世普遍論争における実在論にもその萌芽がみられるが,近世合理論の出発点はデカルトであり,スピノザライプニッツもこれを展開し,18世紀フランスの啓蒙主義はこれを社会批判にまで発展させた。

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旺文社世界史事典 三訂版 「合理論」の解説

合理論
ごうりろん
rationalism

17世紀にフランス・ドイツを中心におこった合理論的形而上学。イギリスの経験論に対して,大陸で発展したことから,大陸合理論ともいう
思惟 (しい) する自己を絶対的な前提とし,ここから出発して演繹 (えんえき) 的推理を誤りなく行うことで結論に達するという思考方法。超越的実在(神)の証明すら可能であるとする立場で,主知的な傾向が強い。代表的哲学者はデカルト・スピノザ・ライプニッツら。のちカントは,経験論と合理論との統一を試みた。

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