メゾンカレ(その他表記)Maison carrée

改訂新版 世界大百科事典 「メゾンカレ」の意味・わかりやすい解説

メゾン・カレ
Maison carrée

フランス南部,ニーム(古代名ネマウススNemausus)にほぼ完璧な状態で残る古代ローマ神殿。フランス語で〈方形の邸〉の意。西暦4年ころ完成。アウグストゥス養子ガイウス・カエサルとルキウス・カエサルに献堂された。正面6柱,コリント式オーダーの擬似周柱式神殿で,高さ2.8m,幅14.8m,奥行き31.6mの基壇の上に建っている。規模は異なるが,ローマのアウグストゥスの広場にあるマルス・ウルトル(マルス)神殿と酷似しており,ガリアにおけるローマ神殿の手本となった。現在は古代美術館となっている。
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関連語 青柳

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メゾンカレ」の意味・わかりやすい解説

メゾン・カレ
Maison Carree

フランス,ニームにある古代ローマの神殿。ローマの植民市であった前 20年頃,アグリッパによって起工された。きわめて均整のとれた形態もち,ローマ帝政初期のギリシア建築の影響が強い時代を代表するものとして有名。前面柱廊をもち,その背後内陣を配する平面で,内陣部分の外側に付け柱を配するいわゆるプセウドペリプテロス (擬似周柱式) を採用している。

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