デジタル大辞泉 「モアブ人」の意味・読み・例文・類語 モアブ‐じん【モアブ人】 《Moabite》旧約聖書時代、死海東岸のモアブ地方に定住、建国したセム系の民族。イスラエル人と闘争を繰り返した。前9世紀ごろ独立を果たしたが、以後衰退し、前6世紀カルデア(新バビロニア)のネブカドネザル2世に滅ぼされた。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「モアブ人」の意味・読み・例文・類語 モアブ‐じん【モアブ人】 〘 名詞 〙 旧約聖書の時代に死海の東岸のモアブに定住し王国を形成していたセム人の一種族。「創世記」によれば、ロトの子孫といわれ、一時繁栄したがイスラエル人と闘争を繰り返し、のち滅亡した。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モアブ人」の意味・わかりやすい解説 モアブ人モアブびとMoabites ヨルダンと死海の東部,エドムの北,アンモンの南に住んでいた古代民族。旧約聖書によれば,アブラハムの甥ロトとその娘との間にできたモアブを祖先とし,同じくロトと妹娘の子ベニヤミンを祖先とするアンモン人と深い関係をもつ (創世記 19・37) 。ダビデの祖父オベデの母はモアブの女ルツであるが (ルツ記4・21~22) ,モアブの民はおおむねイスラエルの敵であってサウルやダビデに打破られた (サムエル記上 14・47,同下8・2) 。ダビデの子ソロモンは他民族との通婚を禁じた神の意にそむいてモアブ,アンモン,エドム,シドン,ヘテ人ら多くの女を愛し,モアブの神ケモンのためにはエルサレムの東の山に祭壇を築いた (列王紀上 11・1) 。羊の飼育者として羊や毛をイスラエルの王に献納していたモアブの王メシャはアハブ王の死後その子ヨラムの治世に独立戦争を起した。戦いはユダの王ヨシャパテの援助によってイスラエルに有利に展開したが,イスラエルが神の怒りを買ったために戦いは中断され,モアブは独立を得た (列王紀下3章) 。 1868年に発見されたモアブ石にはこのことが記されている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by