ヨウ化銅(読み)ようかどう(英語表記)copper iodide

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヨウ化銅」の意味・わかりやすい解説

ヨウ化銅
ようかどう
copper iodide

銅とヨウ素化合物であるが、二価銅の化合物は取り出されていない。

 ヨウ化銅(Ⅰ)は、硫酸銅(Ⅱ)水溶液二酸化硫黄(いおう)を通じながら、ヨウ化カリウム水溶液を加えると沈殿する。無色の結晶性粉末。閃(せん)亜鉛鉱型構造、結合間隔Cu-I 2.62Å。空気中で安定。空気を断って熱すると分解せず融解し、冷却しても無色透明固体となる。不純物として遊離ヨウ素を含むと黄褐色になる。水にほとんど不溶。酸、アンモニア水に可溶。ヨウ化カリウム、シアン化カリウム水溶液に溶ける。

[中原勝儼]


ヨウ化銅(データノート)
ようかどうでーたのーと

ヨウ化銅
CuI
式量190.5
融点605℃
沸点1290℃
比重5.63(測定温度25℃)
結晶系立方
溶解度0.8mg/100mL(水18℃)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android