ラウプ(その他表記)Raup, David Malcolm

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラウプ」の意味・わかりやすい解説

ラウプ
Raup, David Malcolm

[生]1933.4.24. マサチューセッツボストン
[没]2015.7.9. ウィスコンシン,スタージョンベイ
アメリカ合衆国の古生物学者。古生物学と進化生物学の分野に統計と数理モデルを適用した。特に,1983年,生物は 2600万年周期で大量絶滅するという絶滅の周期性を提唱したことで知られる。また,この周期性の原因は,地球外の物体が地球に与える影響など「外部」の事象がかかわっているのではないかと主張した。さらに,生物多様性は時間の経過とともに進化の力によって増加し続けるとする既存のパラダイムにも異議を唱え,はるか遠い過去に関する知識の不完全さが,生物多様性は増大し続けるという幻想を生み出したのではないかと示唆した。コルビー大学を経て 1953年シカゴ大学地質学学位を取得。1957年ハーバード大学で博士課程修了後,カリフォルニア工科大学ジョンズ・ホプキンズ大学,ロチェスター大学で教鞭をとる。1980年シカゴ大学教授に就任。アメリカ古生物学会会長なども務めた。

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