ラウンケル(読み)らうんける(英語表記)Christen Raunkiaer

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラウンケル」の意味・わかりやすい解説

ラウンケル
らうんける
Christen Raunkiaer
(1860―1938)

デンマークの植物生態地理学者。ユトランド半島西部の「ラウンケル農場」で生まれ、少年時代を牧童として過ごし、その間、自然に対する愛好心を育てた。1885年コペンハーゲン大学を卒業。1911年、植物生態学者のウァーミングJohannes Bugenius Bulow Warming(1841―1924)の後任として、植物学の教授と植物園長に就任、1923年健康上の理由で辞任した。ラウンケルは母国の植物誌を研究し、地理的分布の問題を取り上げた。環境との関係が植物の形態に反映するという観点から生活型(形)を研究、冬や乾期の芽の位置を中心に生活型の分類を体系化し、学界へ大きな影響を与えた。科学上の真理は数で表現されるべきだと信じ、植物地理学へ統計的方法を導入した。『植物の生活型と統計的植物地理学』The Life Forms of Plants and Statistical Plant Geography(1930)は有名。

[渋谷寿夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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