フランスの心理学者。北フランスのギンガンに生まれる。ソルボンヌ(パリ大学)で実験心理学を教えたのちコレージュ・ド・フランスの教授(1888~1896)。現代心理学に一歩出遅れていたフランスに、その著『現代イギリス心理学』(1870)によってイギリスの連合心理学を、また『現代ドイツ心理学』(1879)によってドイツの実験心理学を紹介して、フランス心理学の建設に貢献した。ジャネ、デュマGeorges Dumas(1866―1946)はその弟子である。その後異常心理学に興味をもち、『記憶の病気』(1881)、『意志の病気』(1883)、『人格の病気』(1885)を発表したが、彼自身は純粋の理論家で、臨床の経験はほとんどなく、「患者を診ずに精神病理学を教えた」と告白している。また、精神の異常は脳機能の障害によると考えた。その後感情の心理学に興味をもち、『感情の論理』(1905)、『熱情論』(1907)、『感情心理学の諸問題』(1910)などを書き、感情生活の複雑さは生理学的な立場からだけでは説明できないとして、社会的見地の重要性を示唆した。
[宇津木保]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
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