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感情論理 かんじょうろんりlogique de sentiment; affective logic

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

感情論理
かんじょうろんり
logique de sentiment; affective logic

論理的な筋道をたどっているようにみえながら,感情的な因子が思考の過程やその方向を規定しているような場合に,感情論理が働いているという。 T.A.リボーによれば,理性の論理は結論に向うのに対して,感情論理は目的に向うとされる。たとえば,中世のキリスト教神学者アンセルムスの「理解せんがため,われ信ず」という言葉はその一例である。また,感情論理は未発達の幼児などに多くみられるところから,前論理といわれることもある。

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デジタル大辞泉の解説

かんじょう‐ろんり〔カンジヤウ‐〕【感情論理】

論理的であるように見えながら、実際は感情によって考えが進められたり判断されたりすること。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

感情論理
かんじょうろんり
logique des Sentimentsフランス語

通常の論理が知性の普遍妥当性をもつと想定されるのに対し、児童などの思考には自分に都合のよい論理だけに着目し、自己弁護、相手の説得を目的として強引な論理を展開することがある。それは思考と感情とが未分化で、主体の欲求を満足させるような目標が先に定立され、個々の判断はその結論に導くように進行するからだ、といわれている。形式論理と概念的推理では、一般から特殊への演繹(えんえき)か、特殊から一般を導く帰納のいずれかによって進められるが、感情論理では、特殊から特殊へと飛躍するので、知性だけではなかなかついてゆけない。
 最初、フランスの心理学者リボーが命名し、のちにはウェルナーが融合的思考、またドイツの心理学者シュテルンが転導推理とよんだが、最近は「心理の論理」psycho-logicと造語した人もあり、マス・コミュニケーションの世界でもかなり使われている。[吉田正昭]

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