ルブアルハーリー砂漠(読み)ルブアルハーリーさばく(英語表記)Rub‘ al-Khālī

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルブアルハーリー砂漠」の意味・わかりやすい解説

ルブアルハーリー砂漠
ルブアルハーリーさばく
Rub al-Khālī

アラビア半島南部を西南西から東北東に長く延びる砂漠アラビア語で「空白の地域」の意。長さ約 1200km,幅約 650km,面積約 65万km2サウジアラビアの面積の 4分の1以上を占め,イエメンオマーンアラブ首長国連邦にまたがる。大部分が未調査地。世界で最も乾燥した地域で,夏の暑さは厳しい。住民のベドウィン(→ベドウィン族)は,砂を意味するラムラーと呼び,わずかに少数民族のムーラ族も居住。南東一隅は比較的水利がよく,ベドウィンが多い。最初の徒歩横断旅行は 1930~31年にイギリス人のバートラム・シドニー・トマスによって行なわれた。1948年に世界最大のガッワール油田が発見され,東部は 1950年以降に石油会社アラムコ(→サウジアラムコ)の手で開発された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルブアルハーリー砂漠」の意味・わかりやすい解説

ルブ・アル・ハーリー砂漠
るぶあるはーりーさばく
Rub‘ al-Khālī

アラビア半島南部に広がる広大な砂漠。ルブ・アル・ハーリーとはアラビア語で「空白の区域」の意。その規模は長さ1200キロメートル、幅650キロメートル、面積65万平方キロメートルに達し、サウジアラビアのほかイエメン、オマーン、アラブ首長国連邦にも及ぶ。一部は岩盤が裸出し(岩石砂漠)、小石(礫(れき))で覆われる(礫砂漠)が、ほとんどは砂(すな)砂漠を呈する。世界でもっとも乾燥し、もっとも荒漠とした地域と称せられる。東縁部では石油の産出をみる。

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