翻訳|rennet
凝乳酵素レンニンrenninを主成分とする酵素剤。粉末,錠剤あるいは液状で市販されている。チーズ製造の際の牛乳凝固や牛乳からのカゼイン製造に用いられる。レンニンは哺乳中の子牛の第四胃に特異的に分泌されるもので,タンパク質分解酵素の一種であり,キモシンchymosinとも呼ばれる。タンパク質分解力が弱い反面,凝乳力がひじょうに強いのが特徴で,そのためとくに凝乳酵素と呼ばれている。レンニンによる牛乳凝固の機構は,カゼインを不安定なパラカゼインに変化させる酵素的過程と,パラカゼインがカルシウムにより凝固する非酵素的過程の2段階より成る。レンネットの代替品としてペプシン,フィシンなどのタンパク質分解酵素がチーズ製造に使用されることもあったが,日本で発見された微生物の分泌する強力な凝乳酵素が世界的に使用されるに至っている。
執筆者:吉野 梅夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…κ‐カゼインによって他のカゼイン成分のカルシウムによる凝固が防止され,牛乳中で安定なカゼインミセルが形成されている。凝乳酵素レンネットはカゼイン成分中のκ‐カゼインに特異的に作用して,そのカゼインミセル安定化作用を失わせ,カゼイン全体を凝固させる。この変化はチーズの製造に利用されている。…
※「レンネット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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