アメリカ鉤虫(読み)アメリカコウチュウ(英語表記)Necator americanus

世界大百科事典 第2版の解説

アメリカコウチュウ【アメリカ鉤虫 Necator americanus】

ヒトの小腸に寄生する体長約10mm,体幅約0.4mmのセンチュウ(線虫)。線形動物門円虫目コウチュウ科に属し,ズビニコウチュウとともにジュウニシチョウチュウ(十二指腸虫)ともいわれ,人体寄生コウチュウの代表的な種類である。中南米やアフリカ,アジアの熱帯から温帯に分布する。成虫は,口囊に1対の歯板を有し,小腸粘膜に咬着して血液および組織液を摂取する。その際の腸からの失血量は,1虫につき1日約0.03ml(ズビニコウチュウの1/5~1/7)と推定されている。

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世界大百科事典内のアメリカ鉤虫の言及

【コウチュウ(鉤虫)】より

…同じ漢字で表すが,有爪(ゆうそう)動物のカギムシ(鉤虫)とは別物で,ジュウニシチョウチュウ(十二指腸虫)のことをいう。ヒトに寄生する種類では,ズビニコウチュウとアメリカコウチュウが重要で,日本でもかつて両種による感染の流行があったが,現在では農山村部に散発的に感染者が発見される程度となっている。アメリカコウチュウは主として経皮的に感染し,肺を通過する間に一定の発育を遂げ,小腸に達して成虫となる。…

【ジュウニシチョウチュウ(十二指腸虫)】より

…コウチュウ(鉤虫)ともいう。ヒトに寄生する種類のうち日本で重要なものは,ドゥビニにちなむズビニコウチュウおよびアメリカコウチュウの2種である。また,イヌやネコを固有宿主とするセイロンコウチュウ,ブラジルコウチュウ,イヌコウチュウなどもヒトに寄生することがある。…

※「アメリカ鉤虫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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