アラビアゴムノキ(読み)あらびあごむのき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アラビアゴムノキ」の意味・わかりやすい解説

アラビアゴムノキ
あらびあごむのき
[学] Acacia senegal (L.) Willd.

マメ科(APG分類:マメ科)の中高木で、高さ6~10メートル。アラビアアフリカの乾燥草原に自生する。アラビアゴムは、本種の幹に切り口をつけ、分泌された黄色い半透明の樹液が固まったあと、精製したもの。主産地スーダンセネガルで、12月から翌年の6月にかけて採取する。本種のほかVachellia nilotica (L.) P.J.H.Hurter et Mabb.(A. arabica Willd.)、A. laeta R.Br.など、数種のアカシアからも類似の物質が得られる。

[湯浅浩史 2019年10月18日]

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百科事典マイペディア 「アラビアゴムノキ」の意味・わかりやすい解説

アラビアゴムノキ

マメ科の落葉小高木。南アフリカの乾燥熱帯地域原産。アカシア一種で,高さ10mほどになる。葉は羽状複葉で,花は黄色で多数房状につく。アラビアゴムはアカシアの仲間多く種類樹脂から生産されうるが,商業的にはこの種のものから生産される。
→関連項目アラビアゴムゴムノキ

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世界大百科事典(旧版)内のアラビアゴムノキの言及

【アラビアゴム】より

…植物起源の代表的な親水性粘質物で,狭義には,北東アフリカに生えるアカシア属樹木の分泌物をいう。著名なものは,ナイル地方の常緑小高木アラビアゴムノキAcacia senegalよりとれる。樹皮の傷口から自然に流れ出たもののほか,雨季終了後に人為的に傷つけてとったものもある。…

※「アラビアゴムノキ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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