山川 世界史小辞典 改訂新版 「アラワク(語族)」の解説
アラワク(語族)(アラワク(ごぞく))
Arawak
カリブ海諸島から南アメリカ大陸の大西洋沿岸および内陸に分布する大語族。約130の言語よりなる。先コロンブス期の大アンティル諸島の大部分では「タイノ」と呼ばれるアラワク語族の住民が,多くの首長制社会を形づくり,トウモロコシやマニオックをコヌコという独特の農法で栽培していた。「タバコ」「カシケ」「マイス」のようないくつかのアラワク語の語彙は,スペイン語に取り入れられて大陸部に伝わったが,民族集団としてのタイノは,スペイン人と接触後ほとんど絶滅した。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報