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アルツハイマー病 アルツハイマーびょう Alzheimer's disease

翻訳|Alzheimer's disease

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アルツハイマー病
アルツハイマーびょう
Alzheimer's disease

老人の痴呆 (ちほう) の一つの型。老人の痴呆は大きく分けてアルツハイマー型と脳血管性痴呆の2つがある。アルツハイマー型痴呆は,脳の神経細胞が脱落してボケ症状を引起すもので,病名は 1907年,初めて症例を報告したドイツの精神医学者 A.アルツハイマー (1864~1915) の名をとった。

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デジタル大辞泉の解説

アルツハイマー‐びょう〔‐ビヤウ〕【アルツハイマー病】

アルツハイマー型認知症のうち、初老期(65歳未満)に発症するタイプのもの。進行が速い。ドイツの精神医学者アルツハイマー(A.Alzheimer)が1906年に初めて報告。アルツハイマー型初老期認知症。AD(Alzheimer's disease)。
[補説]アルツハイマー型認知症のことをアルツハイマー病という場合もある。

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百科事典マイペディアの解説

アルツハイマー病【アルツハイマーびょう】

老人性認知症(痴呆)の原因となる病気。ドイツの精神医学者アルツハイマーAlois Alzheimer〔1864-1915〕によって1907年はじめて報告された。
→関連項目化粧療法スマートドラッグ痴呆

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栄養・生化学辞典の解説

アルツハイマー病

 アルツハイマー症候群ともいう.初老期痴呆の一つで,全体的脳機能の障害を特徴とする記憶喪失,計算能力の障害,空間・時間認識の障害などの症状がみられ,脳の萎縮が起こる.

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家庭医学館の解説

あるつはいまーびょう【アルツハイマー病 Alzheimer's disease】

◎原因となる病気のない認知症
[どんな病気か]
 1907年、ドイツの精神科医アルツハイマーは、52歳で発症し、急速に記憶障害や認知障害が進行して数年で亡くなった女性の症例を、新しい病気として発表しました。
 以来、中年や初老期でおこる脳の障害をアルツハイマー病と呼んできましたが、70歳、80歳で発症しても、現われてくる認知症症状は同じであることがわかってきました。
 この高齢者の認知症を、アルツハイマー型老年(がたろうねん)認知症と呼んでいますが、アルツハイマー病やアルツハイマー型老年認知症になった人の脳を顕微鏡で調べてみると、神経原線維変化(しんけいげんせんいへんか)と老人斑(ろうじんはん)という病変がおこっていることがわかりました。
 このことから、2つの病気を1つにまとめて、アルツハイマー病と呼ぶこともあります。
[原因]
 アルツハイマー病は原因が不明だったのですが、最近、神経細胞のたんぱくが変性してきて、神経原線維変化や老人斑(ろうじんはん)ができるらしいことがわかってきました。
◎症状は段階的に進行する
[症状]
 症状は、大きく分けて中核症状周辺症状とがあります。
●中核症状
 中核症状の中心となるのは、記憶障害(きおくしょうがい)と認知障害(にんちしょうがい)です。
 人は、年をとれば大なり小なり物忘れをするようになります。「人の名前が思い出せない」「むかし書けた漢字が書けない」などは、誰でもよく経験することです。
 しかし、そのときは忘れていても、あとでふっと思いだしたりするものです。いわゆる健忘症(けんぼうしょう)です。
 ところが、物忘れのために日常生活に支障をきたす人がいます。たとえば、食べたことを忘れて、再度、食事を要求したり、電話の取り次ぎがうまくできなくなるといったようなことです。
 アルツハイマー病の認知症には、一般に段階的な変化がみられます。
 まず、時間の感覚が失われます。きょうが何日なのか、何曜日なのか、あるいは春なのか冬なのか、季節がわからなくなります。
 つぎに場所の混乱がおこります。たとえば病院に来ているのに、どこにいるのかがわかりません。医師や看護師の白衣を目にすれば見当がつくはずなのに、「おかしいですね、何でそんなものを着ているんでしょう」などといったりします。
 さらに症状が進行すると、長年住み慣れた自分の家がわからなくなり、夜になると、「おじゃましました。ここらでおいとまします」などといって、自宅から出ていこうとします。
 最後には、人物を認識することができなくなります。ですから、自分の娘に向かって、「どなた様ですか」とか、「こんなに遅くまでいると、お母さんが心配するから早く帰ったほうがいいですよ」などといったりします。
●周辺症状
 これは、アルツハイマー病の本質的な症状ではありませんが、この症状のために周囲が大きな影響を受けます。夜間に興奮して歩き回ったり(徘徊(はいかい))、外出先で帰る道がわからなくなって迷子になったり、あるいは廊下に置いてあるごみ箱を孫とまちがえて話しかけたりと、いろいろです。
 アルツハイマー病の場合、身体的症状、たとえば、まひなどはおこりませんから、迷子になるとどこまでも歩き続け、はるか離れた地点で保護されることもあります。
◎家族の対応のしかたがポイント
[治療]
 中核症状を治すことは、今の時点では不可能ですが、周辺症状は、薬によってある程度は軽減することができます。
 中核症状の多くは、理解力の低下や思いちがいを訂正できないために生じているのです。したがって、家族の人たちは、つぎのように対応してあげるとよいでしょう。
●お年寄りのペースに合わせる
 あらゆる場面で、お年寄りのペースに合わせてケアを行ないましょう。
 お年寄りは、食べるスピードが遅いものです。それを若い人と同じペースで食事をさせようとしてもうまくかみ合いません。
 家族はこれからの予定があるのでいらいらし、お年寄りの口の中に食べ物を押しこんだり、時間内に食べきれないとかたづけてしまいがちです。
 いくら認知症が進んでも、このような仕打ちはお年寄りの心を傷つけます。受容的な態度で接することもたいせつです。
 お年寄りの失態を責めたりせず、少々のことには目をつぶってあげることもたいせつです。たとえ、やったことが中途半端でも、ほめてあげるほうが効果的なのです。そして、お年寄りができないことを要求するのではなく、できることをやってもらい、自信をつけさせてあげましょう。
 こうすれば、残存機能を引きだし、維持することができます。
安らげる場を確保してあげる
 お年寄りは、部屋に閉じこめられ、拘束されると不穏(ふおん)状態(不安やいらいら)になります。反対に、快適に過ごせるような環境をつくってあげると、適応状態に導くことができます。
 近年、核家族化が進み、お年寄りの居場所や役割のなくなったことが問題をおこしているように思えます。お年寄りの役割を取り上げるようなことだけはしてはいけません。
 アルツハイマー病は進行し、やがて人間的な機能を失うようになります。うまくしゃべれなくなり、読み書きができなくなります。自分自身の管理、つまり、トイレに行き、処理して出てくる、風呂に入り、自分でからだを洗う、衣服を順序よく着るといったことができなくなります。
 このようになると、家族でケアするのは不可能になってきます。デイサービスやショートステイなどの公的サービスを積極的に利用すべきでしょう。

出典|小学館
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大辞林 第三版の解説

アルツハイマーびょう【アルツハイマー病】

〔ドイツのアルツハイマー(A. Alzheimer1864~1915)が報告〕
主として高齢期に発症し、記憶障害や見当識障害、人格障害、失行症などが徐々に進行し、日常生活に支障を来すようになり、末期には全身が衰弱する。脳の広範な萎縮いしゆくが認められ、大脳皮質に老人斑などの変性が見られる。原因は不明。 → 認知症若年性アルツハイマー病老人斑

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アルツハイマー病
あるつはいまーびょう

ドイツのアルツハイマーA. Alzheimer(1864―1915)が、65歳以前に発症する認知症症状(痴呆症状)が進む脳の疾患をアルツハイマー病と名づけたが、その後65歳以上にも、臨床所見のみならず脳の病理所見が類似する疾患があることがわかり(アルツハイマー型老年痴呆)、両者をあわせてアルツハイマー型痴呆というようになった。しかし、痴呆という用語を用いなくなったためにあらためてこれを「アルツハイマー型認知症」あるいは「アルツハイマー病」というようになり、まだ用語が確定していない。
 一部のアルツハイマー病では常染色体異常と思われる所見がみつかっており、疫学的にも家族集積性(長く住食をともにする人が同じ病気に罹患しやすい傾向)がみられるが、アルツハイマー病それ自体が遺伝性疾患であると断定することはできない。発症の危険性は食生活や運動習慣などと関連して論じられているが、決定的なことはいえない。また日ごろから知的活動を積極的に行う人には発生が低いともいわれている。日本のアルツハイマー病の出現頻度は欧米諸国に比べるとなお低いが、これを食生活に結びつける意見もある。認知症症状を呈する疾患はアルツハイマー病以外にも多数あり、日本でよくみられるのは血管性認知症であるが、これは男性に多い。アルツハイマー病は女性に多い。
 症状としては認知症症状を呈するが、なかでも記憶障害や見当識障害、注意障害あるいは空間認知障害などがみられ、新たな学習にも障害があり、問題解決能力が低下する。ときには被害妄想(もの盗られ妄想など)や関係妄想がみられることもある。疾病の進行は3期に分けられる。第1期は記銘障害をおもにした記憶障害で、短期記憶の成立が低下する。軽い性格変化が加わり、被害的な言動を示すこともある。第2期にはものを正しく捉えたり、因果関係を見極める力が低下して判断力が落ち、臨床症状としては失認や失行が現れ、失語もみられることがある。着衣失行などが現れるようになるので生活に支障が生じ、介護が必要になる。第3期は認知症症状が高度になり、周囲に対する関心も低下して自発性が極度に低下する。感情の変化も乏しくなり、ぼんやりしてつかみどころのない表情を示すことが多くなる。
 診断は臨床症状を詳細に検討するとともに、認知症症状についてはMMSE(簡易認知機能検査)や長谷川式簡易知能評価スケールなどの心理検査を行う。一方で脳のCT(コンピュータ断層撮影)やMRI(核磁気共鳴映像法)あるいはSPECT(シングルフォントエミッションコンピュータ断層撮影)やPET(ポジトロンCT)などの画像診断を行う。治療は、認知症症状の進行を遅らせる薬剤としてアセチルコリン分解酵素阻害薬である塩酸ドネペジル(「アリセプト」)が認可され使用されている。卓効があるタイプとそうでないタイプがあるようで、効果がみられないときには使用をやめるべきであるとする意見が強い。そのほか日本では使用許可が下りていないが塩酸メマンチンが効果があるとする報告もある。予防としては知的活動を継続するだけでなく、身体を動かすことも重要であり、とくに指先などを細かく動かす運動が推奨される。[吉川武彦]

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世界大百科事典内のアルツハイマー病の言及

【痴呆】より

…また,感情・意欲障害が治療により軽快すると,知能低下が多少改善される場合もある。
[痴呆の種類]
 痴呆を示す疾患は種々あるが,40歳代で発病し急速に進行するものには初老期痴呆という脳の変性疾患(アルツハイマー病,ピック病)がある。また,30歳代で発病し,慢性進行性に経過するハンチントン舞踏病,50歳代に発病するパーキンソン症候群などの変性疾患も痴呆をきたす。…

※「アルツハイマー病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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