平均寿命(読み)ヘイキンジュミョウ(その他表記)life expectancy

翻訳|life expectancy

デジタル大辞泉 「平均寿命」の意味・読み・例文・類語

へいきん‐じゅみょう〔‐ジユミヤウ〕【平均寿命】

零歳時における平均余命
不安定な素粒子原子原子核が作られてから、他のものに変化してしまうまでの寿命崩壊定数の逆数に等しい。
[補説]1について、厚生労働省が発表した令和5年簡易生命表による零歳男の平均余命は81.09年、零歳女の平均余命は87.14年。

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共同通信ニュース用語解説 「平均寿命」の解説

平均寿命

各年齢の人が平均してあと何年生きられるかの期待値を示す「平均余命」のうち、0歳児の平均余命のこと。厚生労働省は毎年、平均余命を「簡易生命表」として公表。推計人口人口動態統計データを基に、その年の各年齢での死亡率が今後も変化しないと仮定して算出している。厚労省は、国勢調査による確定人口を基にした「完全生命表」も5年ごとに公表しており、今春示された2015年の平均寿命は、簡易生命表よりわずかに低くなり女性86・99歳、男性80・75歳で確定した。

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精選版 日本国語大辞典 「平均寿命」の意味・読み・例文・類語

へいきん‐じゅみょう‥ジュミャウ【平均寿命】

  1. 〘 名詞 〙 ある地域の平均的な寿命。ふつう一国の平均寿命をいい、各年齢の死亡率の統計から割り出した零歳児の寿命を予想した数値。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「平均寿命」の意味・わかりやすい解説

平均寿命
へいきんじゅみょう
life expectancy

ある年の男女別にみた年齢別死亡率が将来もそのまま続くと仮定して、各年齢に達した人たちが、その後平均して何年生きられるかを示したものを平均余命(よめい)mean expectation of lifeといい、出生時、つまり0歳時の平均余命をとくに平均寿命という。日本における平均寿命は、2020年(令和2)の第23回完全生命表によると、男81.56年(歳)、女87.71年(歳)で、2015年に比べ男0.81年、女0.73年の延びをみせ、過去最高となった。ちなみに、第二次世界大戦前に作成された最後の生命表である第6回生命表(1935~1936年調査)によると、男46.92年、女49.63年であった。

[金子幸治 2022年10月20日]

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知恵蔵 「平均寿命」の解説

平均寿命

長寿化」のページをご覧ください。

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百科事典マイペディア 「平均寿命」の意味・わかりやすい解説

平均寿命【へいきんじゅみょう】

(1)→平均余命(2)放射性元素または素粒子が崩壊して別種の元素または素粒子に変わるとき,個々の粒子が崩壊するまでの時間の総和を全粒子数で割ったもの。ある粒子N個がt秒後に崩壊せずにいる粒子の個数nは,n=Ne(-/)(t/)(//)(r/)(eは自然対数の底,τは平均寿命)で表される。その同位元素または素粒子に固有な定数で,初め存在した粒子数が1/eに減るまでの時間に相当し,崩壊定数の逆数,半減期の1/log(/e)2つまり1/0.693に等しい。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「平均寿命」の意味・わかりやすい解説

平均寿命
へいきんじゅみょう

0歳の平均余命,あるいは出生時における平均余命。第2次世界大戦後,日本では乳幼児,青年期,壮年期の死亡率の改善が著しく,平均寿命は大幅に延びた。 1935年には男 46.92年,女 49.63年であったが,71年以来,男女ともに 70年をこえ,97年には男 77.19年,女 83.82年で,男女とも世界最高水準の長寿を維持している。

平均寿命
へいきんじゅみょう

崩壊定数」のページをご覧ください。

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栄養・生化学辞典 「平均寿命」の解説

平均寿命

 0歳児における平均余命.つまり,0歳からx歳までの各歳における生存平均人口(定常人口)を求め,それを積算して,0歳から∞歳までの定常総人口を求め,0歳の最初の人口数で除算して求める.

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保険基礎用語集 「平均寿命」の解説

平均寿命

0歳のこどもが生存しうる平均年数のことで、一般に0歳時の平均余命のことを指します。つまり0歳児の平均余命=平均寿命なのです。

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世界大百科事典(旧版)内の平均寿命の言及

【寿命】より

…このように,生活環境や条件によって影響を受ける個々の個体の生存期間を生態的寿命とよび,天寿を全うして老衰などの生理的原因によって死亡するまで続く個体の生存期間を生理的寿命(最大寿命,限界寿命)とよぶ。人口学的に用いられる平均寿命とは,新生児の平均余命(ある年齢まで生存した個体が平均あとなん年生存できるかを示す期待寿命)をさす。生物には個体の寿命のほかに,種の寿命,集団の寿命,生物体を構成する細胞や分子の寿命が知られている。…

【人口】より

…発展途上国では,出生率の低下が始まったといえ,人口高齢化への影響は小さく,他方乳幼児死亡率の改善は0~14歳の子ども人口の比重を高めることとなり,高齢人口比率の増大を抑制している。死亡の状態を最も正確に表現する出生別平均余命(いわゆる平均寿命)によって概観してみよう。国連の推計によると,世界人口全体としての平均寿命は,1950‐55年の47.0年から1975‐80年の57.5年まで10年以上寿命が延びている。…

【生命表】より

…ここで注意しなければならないことは,平均余命は静止人口,つまり毎年10万人が生まれ,生命表の死亡率に従って年々死亡していく,いいかえれば,その生命表の死亡率を生みだしたときの社会衛生的環境がその後も変わらないと仮定して計算されていることである。とくに,0歳の平均余命のことを〈平均寿命〉と呼んでおり,単なる平均値でない点に留意する必要があろう。
[生命表の歴史]
 最も古い生命表はローマ帝国のウルピアヌスDomitius Ulpianusが364年に作成したといわれる年齢別平均余命表である。…

【平均余命】より

…男女別,年齢別に生命表で示される。出生時の平均余命のことを,とくに平均寿命という。【黒田 昌裕】。…

【老人】より

…〈子ども〉がまだ家を超えた生産関係のネットワークに加入していない世代,〈おとな〉がその生産関係のネットワークの中心的な担い手となっている世代であるのに対し,〈老人〉は,生産関係のネットワークから退き,生産手段を後世代に譲り渡した世代である。何歳くらいで生産活動から引退して〈老人〉の範疇に入るかは,平均寿命や次世代が何歳くらいで〈おとな〉となるかによって異なる。クメール族などの東南アジア稲作農耕社会では,15歳くらいで成人し20歳くらいで結婚して〈おとな〉となるため,自分の子が〈おとな〉となる40歳くらいで〈初老〉と呼ばれ,50歳を過ぎると生産活動から引退し〈老人〉となる。…

【崩壊定数】より

…崩壊にいくつかの種類の過程がある場合には,個々の崩壊定数の和が全体の崩壊定数となる。崩壊定数の逆数が平均寿命である。【山崎 敏光】。…

※「平均寿命」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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