スマートドラッグ

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百科事典マイペディア 「スマートドラッグ」の意味・わかりやすい解説

スマートドラッグ

学習能力・知的能力・記憶力・集中力を高めるとされる薬の総称。米国では数十億ドル市場といわれている。 米国で最初にスマートドラッグ・ブームが起こったのは,1990年,W.ディーン,J.モーゲンサーラー著《Smart Drugs and Nutrients(頭のよくなるスマート・ドラッグ)》が発売された直後である。数としてはあまり多くはなかったが,熱狂的な愛好者を生み出した。その後,スマートドラッグに対する多くの研究報告がなされ,一般に認知されると同時に,中年齢層がもつ若返り願望が刺激され,ブームが定着した。 先の本では,スマートドラッグの効能として,注意力・精神的エネルギー・集中力の強化と持続,記憶力の強化,生産性・構成力・計画力の強化,言語記憶力の強化,問題解決力の強化,抑鬱(うつ)感の軽減,健康の増進,性的能力の強化などがあげられている。 スマートドラッグは大きく(1)医療用に使用される薬品,(2)ビタミンミネラルアミノ酸などの栄養補助食品,(3)イチョウ朝鮮人参などのハーブの三つの種類に分けられる。薬品の代表的なものは,ピラセタムPiracetamやヒデルギンHidergine(いずれも老人性認知症痴呆)やアルツハイマー病の薬),バソプレッシン(糖尿病性頻尿の薬)などで,知的能力や認識能力を高めるといわれている。また,日本でも〈不老長寿の秘薬〉などといわれたホルモン剤メラトニン〉も,スマートドラッグの一種である。 栄養補助食品やハーブは効能の信憑性について不透明な部分がある反面,副作用等については指摘されていない。しかし,薬品については,病気治療目的の薬を健康な人間が飲むことに対する否定的な見方も多い。 スマートドラッグには,米国などから通信販売で個人輸入をしたり,直接現地に行って購入し自ら国内へ持ち込まなければならないものと,日本の薬局や健康食品店でも手軽に手に入るものがある。個人輸入や持込みをする場合には,薬事法に基づき数量などが制限される。また,本人しか使用することはできず,他の人に売ったり,無料で分け与えたりすることも禁止されている。

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