アングリー・ヤングメン
あんぐりーやんぐめん
Angry Young Men
文学用語。「怒れる若者たち」の意。第二次世界大戦が終了してイギリス社会に一種の「斜陽」傾向がみられた1950年代の前半、演劇と小説の分野で、戦後も旧態依然たるイギリス社会体制を批判し、そのもとでの苦渋に満ちた若者たちの生活を風刺的に描いた作品が輩出した。これは旗印を掲げての文学運動ではなかったが、作者たちにたまたま労働階級、下層中産階級の出ながら大学教育の機会を得たという共通点がみられたこと、主人公たちの自嘲(じちょう)的怒りと彼らの主張に類似点が認められたためにジャーナリズムがこれを「怒れる若者たち」とよんで話題にした。おりからジョン・オズボーンの戯曲『怒りをこめてふり返れ』Look Back in Angerがロンドンで大当りをとって、それが命名の由来になったともいわれている。
[前川祐一]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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「アングリー・ヤングメン」の意味・わかりやすい解説
アングリー・ヤング・メン
Angry Young Men
イギリスの劇作家ジョン・オズボーンの戯曲《怒りをこめてふり返れ》(1956)から生まれた言葉で,既成秩序に不満をもち,旧来の価値観を受け入れようとしない反体制的な青年を指す。〈怒れる若者たち〉と訳される。狭義には,1950年代から60年代にかけて発表された,このような人物が登場する文学作品の作者,すなわち小説《急いでおりろ》(1953)のジョン・ウェイン,小説《ラッキー・ジム》(1954)のキングズリー・エーミスなどを指す。オズボーン,ウェイン,劇評家ケネス・タイナン,小説家ドリス・レッシング,《アウトサイダー》(1956)で知られるコリン・ウィルソンなど8人の寄稿を集めた《宣言》(1957)は,アングリー・ヤング・メンの見解のもっとも鮮明な表明である。ただし,もともとジャーナリズムが作った言葉であるから,彼らを統一する立場はなく,その後の思想傾向や行動もさまざまに異なっている。
執筆者:喜志 哲雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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「アングリー・ヤングメン」の意味・わかりやすい解説
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