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イギリス領北アメリカ条例 イギリスりょうきたアメリカじょうれいBritish North America Act

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

イギリス領北アメリカ条例
イギリスりょうきたアメリカじょうれい
British North America Act

1982年までのカナダの基本法。1982年4月17日に自主憲法が公布されると,「1867年憲法法」Constitution Act, 1867に改称された。1867年3月29日イギリス女王の勅許を得て成立し,7月1日に発効,ノバスコシア州ニューブランズウィック州ケベック州オンタリオ州の 4州からなるカナダ自治領が発足した。自治領成立の直前,北アメリカには六つのイギリス植民地が存在していたが,さまざまの理由から三つの植民地が統合することになり,そのうちの連合カナダ植民地が分裂して結果的に四つの州が生まれた。1864年10月ケベック会議で可決されたケベック決議を母体として,イギリス本国議会でイギリス議会法として成立した。条例の最も重要な部分は連邦政府と州政府の権限を分割した点であった。すなわち,隣国アメリカ合衆国の南北戦争が州権の強化のゆえであると考えたコンフェデレーションの指導者ジョン・アレキサンダー・マクドナルドらは,この条例において中央政府の権限を著しく強化した。そのことは,中央政府に各州へ与えた列挙権限以外の残余権限をすべて与えたこと,課税徴収権が原則として中央政府にあること,州法の拒否権を中央政府がもつこと,に示されていた。その他条例は,連邦の主権はイギリス国王に属すること,イギリス国王は自分の代理としてカナダ総督を任命し各州に副総督を置くこと,立法府は上下二院制(両院制)であり,上院は地域代表制,下院は人口比例代表制で構成することが定められた。各州には防衛,関税など国家的重要事項を除く一切の地方自治,市民生活に関する執行権が任されたが,英語,フランス語を公用語とするカナダの場合,教育に関する権限が州政府に与えられたことは重要である。一般的にイギリス式の議会制度にアメリカ式の連邦主義を加味したものといえるが,日時を経るに従って後者の傾向が強化された。なおカナダは自主憲法公布後もイギリス連邦の一員としてとどまっている。(→カナダ史

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