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ウダヤギリ石窟 ウダヤギリせっくつUdayagiri Caves

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ウダヤギリ石窟
ウダヤギリせっくつ
Udayagiri Caves

(1) インド中部,サーンチーの東北約 7kmの地点にある,5世紀前半に造営のヒンドゥー教石窟群。総数約 20窟で,うち第3~13窟が1ヵ所に集中している。正方形ないし長方形の単純な小窟が多いが,第6窟のみ外形を丸く削り,上方に板石を載せ,これを短い柱で支えた特異な形式で,その内壁面にチャンドラグプタ2世時代の 401年の紀年銘がある。第4,6窟はリンガ (陽石。リンガ崇拝 ) を祀り,入口の左右に神像などの浮彫が施されている。第5窟は奥壁中央に猪頭人身のビシュヌ神像を高浮彫で表わし,その左右に波文と人物群の浮彫が添えられている。また,第 13窟にはアナンタ竜の上に横たわるビシュヌ神の浮彫がみられる。これらはいずれも初期ヒンドゥー教彫刻の代表作として名高い。 (2) インド東部,ブバネスワールの西方約 6kmの地点にある,前1世紀~後2世紀に造られたジャイナ教石窟群。全 18窟から成り,いずれも僧院で,祠堂はない。形式としては,前面に柱廊を設け,その奥に1個ないし数個の房室を掘るのが一般的であるが,柱廊を伴わぬ房室だけのものもあり,また重層のものもある。正面柱廊の梁や持送りにも彫刻が施されている。当石窟群の西南方に同時代のカンダギリ石窟群 (全 15窟) がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウダヤギリ石窟
うだやぎりせっくつ
Udayagiri caves

インドにあるジャイナ教の石窟寺院群。オリッサ州の州都ブバネシュワルの西方約6キロメートルの所にある。ここにウダヤギリ、カンダギリと称する砂岩の露出した二つの丘があり、石質が比較的軟らかく掘りやすいため多くの石窟が築かれた。現在、計35窟残り、各室には番号が付されている。
 最古の窟はウダヤギリの第1窟だが、規模が大きいだけでなく、保存も良好で、上層屋内の三方の壁面には古代の説話を主題にした浮彫りが横に細長く施されている。同第10窟には2頭の力強いゾウが浮彫りされていて、ガネーシュ窟ともよばれる。また同第9窟とカンダギリの第3窟(アナンタ窟)の腕木の意匠は幻想的で特色がある。開窟された時期は、この地方を統治していたカーラベーラ王の事績を刻んだ碑文などが残されているところから、紀元前2世紀から前1世紀にかけてのものと考えられている。[永井信一]

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