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エオルス音 エオルスおんaeolian tone

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

エオルス音
エオルスおん
aeolian tone

針金や細い棒に気流が当るときに発生する音をいう。針金に流れが当ると,針金の背後から交互に逆向きの渦が放出されて,カルマン渦列をつくって下流に流れ去る。その際,針金は周期的な力を受けて振動し,音を出す。振動数 n は,針金の直径 d と流速 u だけで決り,n=0.2u/d となることが実験的に知られている。この振動数が針金の固有振動数と一致するとき,共鳴によって強い音が発生する。こがらしのなかで電線の鳴る音がこれである。

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デジタル大辞泉の解説

エオルス‐おん【エオルス音】

細い棒に強い空気の流れが当たるときに発生する空気力学的な音。送電線や細い木の枝に風が当たり、電線の背後にカルマン渦が生じて発生する音などが知られる。

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世界大百科事典 第2版の解説

エオルスおん【エオルス音 aeolian sound】

柱状の物に空気の速い流れが吹きあたる時におこる音で,柱状の物の後ろ側に発生するカルマン渦による。日常的には,風が木の小枝あるいは葉,電線,時として耳それ自身に吹きあたった時に聞こえる。松風の意味の松籟(しようらい)や電線のうなりなどもこの仲間である。エオルスの名はギリシア神話の風神アイオロスAiolosに由来する。日本には古くから虎落笛(もがりぶえ)という言葉があり,冬の季語になっているが,これは冬の季節風が柵や竹垣の狭いすき間を吹き抜ける時に出すエオルス音をいう。

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大辞林 第三版の解説

エオルスおん【エオルス音】

〔エオルスはギリシャ神話の風神アイオロス(Aiolos)に由来〕
針金や細い棒など柱状の物に風があたるとき、またすき間から風が吹き込むときに発するヒューという音。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エオルス音
えおるすおん

電線などの細い棒に強い風が当たるときに出る音。むちを速く振ったときに出る音も同じ原理によるが、電線の風下にできる「カルマンの渦」とよばれる渦巻群が電線の振動を促し、「ひゅうひゅう」という音をおこす。風速が大きいほど振動数も大きく、音は高い。1878年にドイツのストロールV. Strouhalが研究した。エオルス音aeolian soundsは古代ギリシアの風神アイオロスAeolusにちなんで命名された。[大田正次]

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世界大百科事典内のエオルス音の言及

【音】より

…ただ気体の流れが一様であれば規則正しい渦(カルマン渦)が発生し,そのときの音は,振動数f=0.2v/d(vは気体の速度,dは障害物の直径)に主要な成分をもつ音になる。これをエオルス音という。
[音圧波形]
 発生した音の音圧の波形(音圧波形)は,発生源の性状によってさまざまな形をとる。…

※「エオルス音」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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