エナガ(英語表記)Aegithalos caudatus; long-tailed tit

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

エナガ
Aegithalos caudatus; long-tailed tit

スズメ目エナガ科全長 13~15cm。尾が長く,全長のおよそ半分を占める。約 20亜種に分類され,頭部全体が白い北方系と,黒色の太い眉斑のある南方系とに大別される。そのほかの羽色も亜種によってやや変化があるが,配色や模様は似ている。喉から腹が白く,肩と下尾筒がややピンク色で,尾羽は外側の羽毛が白く中央部が黒い。渡りをせず,分布はヨーロッパからユーラシア大陸中央部を横切り,東アジアカムチャツカ半島に及ぶ。生息地は亜種によりやや異なるが,平地から低山帯落葉広葉樹林から常緑広葉樹林針広混交林である。早春から繁殖を始め,非繁殖期は 20羽前後の群れになる。日本では 4亜種が生息し,北海道にすむシマエナガ A. c. caudatus は頭部全体が白い。ほかの 3亜種は南方系で本州以南に生息し,形態上の差は小さい。

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百科事典マイペディアの解説

エナガ

エナガ科の鳥。翼長6cm,尾が長い。頭部は白く,黒く太い眉斑があり,背面は黒色,淡赤色,白色が混じる。ユーラシア大陸中部に広く分布し,日本では全国の平地〜低山の林に群生。北海道のものは眉斑がなくシマエナガという。巣は鳥の羽毛やコケクモの糸などで固め,球形。おもに小昆虫やクモなどを食べる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エナガ
えなが / 柄長
long-tailed tit

広義には鳥綱スズメ目エナガ科に属する鳥の総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。種としてのエナガAegithalos caudatusは全長14センチメートルで尾が長い。体は白く、後部にブドウ色があり、目からうなじ、上背、肩、翼、尾は黒色。ユーラシアの中緯度地方に広く分布し、日本では九州以北のいずれの地方にもいる留鳥である。北海道のものは頭に黒い部分がなくて白い。低山帯や平地の樹林に多く、とくに落葉広葉樹林や針葉樹との混合林を好む。樹林の林縁やクリやナラにマツを交えた二次林でよくみかける。樹木の小枝に逆さにぶら下がって餌(えさ)をとり、昆虫、果実、樹液などを食べる。冬は10羽前後の群れで生活し、群れごとの縄張りがある。繁殖期にはつがいに分かれて、コケをクモの卵嚢(らんのう)、ガの繭などの虫の糸で織り込んで袋状の巣をつくる。雛(ひな)の給餌(きゅうじ)は両親ですることがある。
 エナガ科Aegithalidaeは7種知られており、ユーラシア大陸と北アメリカに分布し、ヒマラヤとその周辺には4種が集中している。北アメリカのものはヤブガラPsaltriparus minimus1種で、色は鈍い草色である。[中村登流]

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