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エーブリー Oswald Theodore Avery

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大辞林 第三版の解説

エーブリー【Oswald Theodore Avery】

1877~1955) アメリカの細菌学者。主として肺炎菌を研究。その過程で、肺炎菌の形質転換因子、すなわち遺伝子の本体が DNA であることを初めて示す。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版の解説

エーブリー【Avebury】

イギリス,イングランド南部ウィルトシャーの小村。イギリス屈指の新石器時代後期から青銅器時代前期の巨石記念物がある。遺跡は,外側から土塁(幅30m)と堀(幅20m)および高さ4mほどの巨石98個(現存30個)からなるストーン・サークルがめぐり,その外径は430m,内部にさらに2基のストーン・サークル(径10m)をもつ。土塁と堀には東西南北4ヵ所に開口部があり,南の開口部からは15mの間隔をおいて平行する2列の巨石列ケネット・アベニューが南東へ2.3km延び,ザ・サンクチュアリ呼ばれるストーン・サークルに連なっている。

エーブリー【Oswald Theodore Avery】

1877‐1955
アメリカの細菌学者。父親はイギリスからカナダへ移民,後にニューヨークへ移住した牧師。コロンビア大学医学部卒業後ホーグランド研究所を経て,1913‐48年ロックフェラー医学研究所に勤める。主として肺炎双球菌の研究を行い,細菌の病原性と莢膜(きようまく)の存在が密接に関連していること,肺炎双球菌の免疫学的特異性を示す物質が,細菌の莢膜を形成している多糖類であることを示した。またF.グリフィスの発見による肺炎双球菌のS型からR型への形質転換現象に注目し,1932年ころよりこの形質転換物質の分離を試み,44年この物質がDNA(デオキシリボ核酸)であることを示した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エーブリー
えーぶりー
Oswald Theodore Avery
(1877―1955)

アメリカの細菌学者。イギリスから移民した牧師を父に、カナダのハリファックスに生まれる。コルゲート大学、コロンビア大学医学部卒業。ホーグランド研究所を経て、1913~1948年ロックフェラー病院の呼吸器病研究部に勤める。主として肺炎双球菌の研究を行ったが、その内容は多方面にわたっている。伝染病の問題から出発し、免疫学的な研究を行い、細菌の病原性と莢膜(きょうまく)とよばれる外被膜の存在との関係、莢膜の化学組成による免疫学的特異性などをみいだした。また、グリフィスFred Griffith(1881―1941)が1928年に発見した肺炎双球菌の形質の転換現象に注目し、1932年ころより、この転換物質を分離する試みを行い、1944年これがDNA(デオキシリボ核酸)であると発表した。これは遺伝子がDNAであることを示す最初の重要な結果であった。[石館三枝子]

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世界大百科事典内のエーブリーの言及

【遺伝学】より

…生体内の化学的反応過程の遺伝的支配機構を解明するこの分野は生化遺伝学とよばれ,遺伝学の重要な分野となった。
[分子遺伝学molecular genetics]
 1944年にO.T.エーブリーらはR型の肺炎双球菌にS型の菌から抽出したDNAを与えるとS型に変わり,この変化は子孫に安定して伝わることを証明したが,遺伝子の本体がDNAであるという考えが広く受け入れられるにはそれから10年近い歳月が必要であった。生物の多様性を考慮するとき,遺伝子の本体とみなすには4種のヌクレオチドで構成されるDNAはあまりにも単純に過ぎ,したがって,きわめて多様な存在形態を示すタンパク質のほうが適当と考える強い風潮が当時あったためである。…

【遺伝情報】より

…一方,遺伝情報を実際に蓄えている物質については,20世紀中ごろにおこなわれた一連の実験により,DNA(デオキシリボ核酸)がその本体であることが確定した。たとえば,肺炎双球菌の無毒株が有毒株から精製したDNAを取り込むことで有毒株になる(形質転換)というO.T.エーブリーらの実験,そして,大腸菌のウイルスが増殖するためには,タンパク質ではなくDNAが必要であることを証明したハーシーA.D.HersheyとチェースM.Chaseの実験などである。 DNAが遺伝物質であることが確定すると,次にDNA分子の中にどのように情報が蓄えられ,その情報が解読されてタンパク質さらには生体の高次構造や機能が作られるのか,さらにDNAの正確な複製はいかにしておこるのかということが問題となった。…

【形質転換】より

…この現象は病原性形質が死菌から生菌に移行することによる生菌の遺伝形質の転換を意味するところから,形質転換と呼ばれるようになった。ついで44年O.T.エーブリーらは形質転換がDNAによって引き起こされることを明らかにした(図2)。これは,遺伝物質がDNAであることを直接的に示した最初の研究である。…

【肺炎双球菌】より

…肺炎双球菌は,1881年にL.パスツールによってヒトの唾液から発見され,ヒトの肺炎との関係は,86年にフレンケルAlbert Fränkelの広範な研究によって確定された。また1928年にはF.グリフィスによって,形質転換が最初にこの菌で発見され,O.T.エーブリーによって,この形質転換がDNAによることが44年に見いだされ,遺伝学の以後の発展の契機となった菌としても有名である。【川口 啓明】。…

【分子生物学】より

…一方,分子生物学と深い断絶が存在した神経生物学,人類遺伝学,生態学,進化学などの分野においても,分子生物学的研究が盛んに行われ始めている。
[分子生物学の歴史]
 科学史的には,O.T.エーブリーらが,遺伝物質の本体が核酸(DNA)であることを示した1944年にさかのぼって,分子生物学の始まりをみるのが通例である。しかし,彼らの研究結果は疑う余地のないものであったにもかかわらず,他研究者の興味と承認を得るにいたらなかった。…

※「エーブリー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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