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オウチュウ Dicrurus macrocercus; black drongo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オウチュウ
Dicrurus macrocercus; black drongo

スズメ目オウチュウ科。全長 28~33cm。体はほっそりとし,長い尾羽の先が大きくふたまたに分かれている。羽色は紫色や緑色の金属光沢のある黒で,虹彩は赤褐色の合わせ目基部に白点がある。イラン東部,南アジアから中国東部,南部にかけての地域とジャワ島に繁殖分布する。パキスタン北部や中国東部など北部で繁殖する鳥は繁殖後に南へ渡るが(→渡り),ほかは留鳥である。渡り先はマレー半島スリランカなどのほかはよくわかっていない。グアム島にも生息するが,ロータ島に移入された鳥が移動して定着したと考えられている。おもに開けた明るい林,林縁,サバナなどに生息する。主食は昆虫で,飛びながらとることが多い。ほかに爬虫類や鳥,コウモリ,花蜜なども食べる。非繁殖期には獲物の群れている場所に数十羽も集まることがある。なお,オウチュウ科 Dicruridaeは 26種からなり,全長 18~38cm,アフリカマダガスカル島,南アジア,オーストラリアにかけての熱帯に分布し,おもに昆虫食で,飛びながらとる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オウチュウ
おうちゅう / 烏秋
drongo

広義には鳥綱スズメ目オウチュウ科に属する鳥の総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。同科Dicruridaeはアフリカからマダガスカル島、南アジアを経てニューギニア島の西方までに約20種が分布し、ほとんどの種が全身黒色で目の赤い中形の鳥で、全長18センチメートルから40センチメートルほどであるが、尾の長いものは全長70センチメートルに近い。体形は細めで、枝に体を立てて止まる。翼は長い。昆虫食の樹上性の鳥で、つがいまたは単独で生活するが、森林で他種の混群に入る。木の高い枝先の分岐になかばつり下げるように浅い皿状の巣をつくる。カラスやタカなどに対して非常に攻撃的にこの巣を守ることで知られ、同じ木には多くの小鳥が営巣する。種としてのオウチュウDicrurus macrocercusほか2種は温帯中国に夏鳥として広く分布し、なかには同じ中国の東北部にまで達するものもある。[浦本昌紀]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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