コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

オクトーバーフェスト おくとーばーふぇすとOktoberfest

知恵蔵の解説

オクトーバーフェスト

9月下旬から10月初旬までの約2週間にわたり、ドイツバイエルン州の州都ミュンヘンで行われ、毎年約600万~700万人が訪れる世界最大のビールの祭典。バイエルン王国国王ルートビッヒ1世とテレーゼ王妃の成婚を記念して、1810年10月12日から6日間にわたって競馬会を催し、領民にビールを振る舞ったのが始まりである。祭典はその後も継続されて次第に開催期間が長くなった。そのため、気候などを考慮して開始日が9月となった今日でもオクトーバーフェストと呼ばれ、祭典の最後の週末は必ず10月にかかることとされている。戦争や伝染病などが原因で中止された年があり、2009年は第176回目となった。10年には200周年を迎える。
会場は、テレーゼ王妃にちなんで名付けられたテレージエンビーゼ広場(Theresienwiese:「テレーゼの緑地」の意味)。この場所にちなみ、地元の人はオクトーバーフェストを「ビーズン」(die Wiesn:「緑地」を意味するバイエルン地方の方言)と呼び親しむ。「ビーズン」といえばテレージエンビーゼ広場を指すこともある。会場には、ミュンヘンのビール醸造企業が自社のビールを供する大小のテントが立ち並ぶ。14棟ある大テントの収容人数は各数千~1万人、会場全体の総座席数は10万席にもなる。スタッフも客の多くも民族衣装を身につけ、テント内ではバンドの演奏に合わせて伝統音楽を歌い、ビールとプレッツェルソーセージ、伝統料理などの食事を楽しむ。期間中に約600万リットルのビールが消費される。
広場内には、移動遊園地、ハート形レープクーヘン(焼き菓子の一種)やローストアーモンドなどのスナックを売るスタンド土産物店、移動ATMなども出てにぎわう。
オクトーバーフェストの開始は、正午にミュンヘン市長が「オーツァフト イス」(O’zapft is:「ビールの樽(たる)が開いた、祭りの始まりだ」を意味する方言)の言葉とともに最初のビール樽を割って宣言するのが伝統となっている。

(葛西奈津子  フリーランスライター / 2009年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

デジタル大辞泉の解説

オクトーバーフェスト(〈ドイツ〉Oktoberfest)

ドイツのミュンヘンで秋に開催されるビール祭り。1810年、王家の結婚式に合わせて開かれたのが始め。9月中旬から10月上旬にかけての16日間行われ、祭りのために特別に醸造されたビールがふるまわれる。

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

デジタル大辞泉プラスの解説

オクトーバーフェスト

おもにドイツ、ミュンヘンで9月後半から10月初めに行われるビール祭り。1810年、当時の皇太子と皇女の結婚式を祝ったことが始まり。約5000人が収容できる巨大テント内でミュンヘン市内にある醸造所のビールが提供される。近年では日本でも、季節に関わらず小規模の祭りが各地で開催されている。

出典|小学館デジタル大辞泉プラスについて | 情報

世界の祭り・イベントガイドの解説

オクトーバーフェスト【Oktoberfest<ドイツ>】

ドイツバイエルン州の州都ミュンヘンで開催されるビールの祭典。地元ビールメーカーがビールや料理を楽しめる大小のテントを出店し、限定ビールも登場する。大きなテントには1万人も収容できる。オープニングパレードが行われる盛大な祭りで、見せ物小屋、メリーゴーラウンド、観覧車などの移動遊園地が出現し、土産物店、各種食べ物の屋台などが数多く並ぶ。会場はテレージエンヴィーゼ広場。開催時期は9月下旬から10月上旬。第1回開催は1810年で、世界最大規模のビール祭りとされる。

出典|講談社世界の祭り・イベントガイドについて | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オクトーバーフェスト
おくとーばーふぇすと
Oktoberfestドイツ語

ドイツ・バイエルン州の州都ミュンヘンで開催される収穫祭。会場となるテレジエンウィーゼ広場Theresienwiese(テレーゼの緑地の意)にちなんだバイエルン地方の方言でウィーズンWiesnともよばれる。毎年9月なかばから10月の最初の週末までの16日間の会期中には、およそ600万人が会場を訪れ、700万リットルあまりのビールを消費するビールの祭典である。42ヘクタールの広大な会場には、地元醸造所が設営した各1万人あまりを収容できる巨大テント十数張(はり)をはじめ、ビールや伝統料理、郷土菓子、土産(みやげ)物を取り扱う大小のテントや移動遊園地などが多数設けられる。祭りはミュンヘン市長の「オーツァプフトイスO'zapft is」(ビールの樽(たる)が開いたぞ)という掛け声で始まる。
 1810年にバイエルン王太子ルートウィヒ(後のバイエルン王ルートウィヒ1世)と妃テレーゼの結婚を祝う記念として催された競馬会でビールがふるまわれたのが始まりで、これが恒例となり、ビールや農作物への感謝祭として定着したと伝えられる。ドイツには、ビールの原料を麦芽、ホップ、酵母、水に限ることなどを定めたビール純粋令(1516年制定)があり、ビールは国民にとって特別な酒であるものの、健康志向によるビール離れや若者のアルコール離れが業界に深刻な影響を与えている。オクトーバーフェストにおいても、ワインやノンアルコールビールを提供するテントが登場している。
 オクトーバーフェストをまねた、ドイツビールやドイツ料理を楽しむイベントは世界各地にあり、日本でも2003年(平成15)に横浜赤レンガ倉庫(神奈川県)で初めて日本版オクトーバーフェストが開かれた。その後、オクトーバーフェストやビアフェス(ビールフェスティバル)などとよばれるイベントが全国的に波及している。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内のオクトーバーフェストの言及

【バイエルン】より

…とりわけミュンヘンは,西ベルリンから移転したジーメンス会社(電機)を中心に州最大の工業都市へと発展した。同市のビールは〈オクトーバーフェストOktoberfest〉とともに名高い。風光明媚のアルプス山地,中世都市の面影を濃く残すロマンティッシェ・シュトラーセルートウィヒ2世のノイシュワンシュタインNeuschwanstein城など,観光資源にも富む。…

※「オクトーバーフェスト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

オクトーバーフェストの関連情報