オルホン川(その他表記)Orkhon ghol

改訂新版 世界大百科事典 「オルホン川」の意味・わかりやすい解説

オルホン[川]
Orkhon ghol

モンゴル高原北部を流れる川。ハンガイ山脈東部に発し,タミル川,トラ川などを合わせて,セレンガ川に合流する。長さ1124km。流域面積約1328km2。流域は山岳森林ステップであり,モンゴル有数の良好な牧地を含むため,古来,突厥(とつくつ),ウイグル,モンゴルなどが建てた遊牧国家根拠地が置かれた。現在モンゴルでは,この川の水を農地灌漑のほか,水力発電にも利用している。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「オルホン川」の意味・わかりやすい解説

オルホン川
おるほんがわ
Orkhon

モンゴル北部を流れる川。ハンガイ山脈東部に発し、タミル川、トーラ川、ハラー川、ヨロー川などをあわせ、セレンガ川に流入する。全長1124キロメートル、流域面積約13万3000平方キロメートル、下流の川幅は100~150メートルに及ぶ。10月から4月中旬まで凍結する。流域はモンゴル有数の豊かな山岳森林ステップが広がり、古来遊牧民が活躍した地で、13世紀のモンゴル帝国最初の首都カラコルムもこの上流に建設された。現在は牧畜のほか、この川の水を灌漑(かんがい)に利用して農業が行われている。

吉田順一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オルホン川」の意味・わかりやすい解説

オルホン川
オルホンがわ
Orhon gol

モンゴル北部を流れる川。ハンガイ山脈中に源を発し,北東流する。トール川次いでハラー川を合せ,ロシアとの国境付近でセレンゲ川に合流する。全長 1124km。流域一帯は旧石器時代遺跡が多く,早くから人類が居住したことを示す。また牧畜に適し,多くの遊牧民の根拠地となり,上流のカラコルム (ハラホリン) にはモンゴル帝国の初期の首都がおかれた。谷ではコムギが栽培される。

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旺文社世界史事典 三訂版 「オルホン川」の解説

オルホン川
オルホンがわ
Orkhon

モンゴル高原中央部のハンガイ山脈に源を発し,北東へ流れてロシアとの国境付近でセレンゲ川に合流し,バイカル湖に注ぐ川
流域はすぐれた牧地で,古来多くの遊牧民族匈奴 (きようど) ・突厥 (とつけつ) ・ウイグルなどの根拠地となった。その右岸にはカラコルムの遺跡がある。

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