カホキア・マウンド(英語表記)Cahokia Mounds

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カホキア・マウンド」の意味・わかりやすい解説

カホキア・マウンド
Cahokia Mounds

アメリカ合衆国,イリノイ州南西部,セントルイスの東約 15kmのミシシッピ川流域にある遺跡。 10世紀から 17世紀にかけ先住民によってつくられたピラミッド様のマウンド (土塁) で,住居墳墓土台とみなされており,その数は 120にも及ぶ。集落全体は土壁で囲まれており,その内部で生活していたものと思われ,1万人以上の人間が生活する要塞都市でもあった。なかでもモンクス・マウンドと呼ばれる長さ 304m,幅 213m,高さ 30mの土塁は,ピラミッド以上の規模がある。これらの遺跡に関する史料はなにも残されていないが,出土品などから,ミシシッピ文明は 12世紀頃この一帯最盛期を迎えたと思われる。州の史跡として保全されており,1982年世界遺産の文化遺産に登録。

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百科事典マイペディア 「カホキア・マウンド」の意味・わかりやすい解説

カホキア・マウンド

アメリカ合衆国イリノイ州の南西部,ミズーリ州セント・ルイスの北約15kmにある遺跡。コロンブスの新大陸到達以前の先住民カホキアの8−14世紀の集落跡で,30mもの高さに土を盛り上げて造った丘(マウンド)が100以上も残る。最も大きいモンクス・マウンドはエジプトのピラミッド以上。墓地貴重品の収蔵庫などもあり,各地と交易をし高度な文化をもった社会があったことがうかがえる。州の指定史跡で,1982年,世界文化遺産に登録。

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