日本大百科全書(ニッポニカ) 「カポグロッシ」の意味・わかりやすい解説
カポグロッシ
かぽぐろっし
Giuseppe Capogrossi
(1900―1972)
イタリアの画家。ローマ生まれ。パリ留学(1927~1933)ののち、マファイMario Mafai(1902―1965)、カーリCorrado Cagli(1910―1976)らを糾合してローマ派を設立。第二次世界大戦後は抽象絵画に向かい、ブーリらとともに「グルッポ・オリジネ」に参加し、L・フォンタナ、クリッパRoberto Crippa(1921―1972)らと第四次空間主義のマニフェストに署名する(1953)。このころから晩年まで、『表面』と題する連作をはじめ、単純で基本的な形態や、日本の書を思わせる記号(シーニュ)で画面を埋めた多くの作品を制作し、イタリア前衛美術の旗手の一人とみなされた。
[小川 煕]