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カルチノイド カルチノイド carcinoid

4件 の用語解説(カルチノイドの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カルチノイド
カルチノイド
carcinoid

癌様腫あるいは類癌腫ともいう。当初,浸潤発育や転移がなく,良性の回腸腫瘍がカルチノイドと命名されたが,その後,この腫瘍にも浸潤発育や転移がありうることが報告され,現在では悪性度のきわめて低い悪性腫瘍とされている。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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家庭医学館の解説

かるちのいど【カルチノイド Carcinoid】

[どんな病気か]
 虫垂(ちゅうすい)(俗にいう盲腸(もうちょう))、小腸、大腸、直腸、胃、膵臓(すいぞう)、肺などにできる腫瘍(しゅよう)で、この腫瘍の組織を顕微鏡で調べると、がんによく似た組織がみられます。
 この腫瘍からは、痛みをひきおこすヒスタミン、筋肉の収縮に関係するセロトニン自律神経(じりつしんけい)にはたらくカテコラミンアドレナリンノルアドレナリン)など、からだに影響をあたえるいろいろな物質が分泌(ぶんぴつ)されます。
 これが原因でおこる一連の症状をカルチノイド症候群(しょうこうぐん)といいます。
 その症状には、顔面の紅潮(こうちょう)、下痢(げり)などの比較的軽いものから、心臓弁膜症(しんぞうべんまくしょう)などの重いものまであります。
 まれに、この腫瘍から、副腎皮質刺激(ふくじんひしつしげき)ホルモン、抗利尿(こうりにょう)ホルモンなどといったホルモンが分泌されることもあります。
[治療]
 カルチノイドのほとんどは、良性の腫瘍です。腫瘍の進行もゆっくりなので、手術で腫瘍をとれば治ります。
 他の臓器に転移している場合は、手術や薬物療法で腫瘍を小さくして、症状を抑えます。

出典|小学館
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知恵蔵miniの解説

カルチノイド

神経内分泌細胞や腺細胞の粘膜内に発生する腫瘍の一種。多くは小腸などの消化管細胞に発生し、ホルモンに似た物質を産生する。これらの物質の量が過剰になると、カルチノイド症候群と呼ばれる種々の症状を引き起こすことがある。また、腫瘍が悪性化すると、「カルチ」(癌)「ノイド」(類)という名称通り、癌に類するものとなる。一般に悪性度が低く進行は遅いものの、放射線療法化学療法もほとんど効果がないため、治療は外科的切除がほぼ唯一の治療法となる。10万人に1人程度の罹患率という珍しい疾患である。

(2012-10-04)

出典|(株)朝日新聞出版発行
(C)Asahi Shimbun Pubications Inc
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カルチノイド
かるちのいど
carcinoid

組織形態学的に癌腫(がんしゅ)carcinomaに似るが、浸潤や転移などの生物学的悪性度が癌腫より穏やかなところからカルチノイド(類癌腫)とよばれるまれな腫瘍(しゅよう)で、虫垂に発生することがもっとも多く、ついで小腸(おもに回腸)、直腸、胃、肺にみられるが、ときには胆嚢(たんのう)や卵巣などにも発生する。消化管粘膜内の分泌細胞(クルチツキーKulchitsky細胞)から発生するカルチノイド腫瘍は、セロトニン(5‐ヒドロキシトリプタミン)をはじめ、プロスタグランジンやカテコールアミン、ブラジキニンなど種々の活性物質を産生するので内分泌腫瘍ともよばれ、分泌物質によっていろいろな症状がみられる。これをカルチノイド症候群という。症状として顔面から胸にかけて紅潮や血管拡張が現れることがある。これらの症状は飲酒や興奮などによって誘発されやすい。また、低血圧、頻脈、気管支けいれん、心臓弁膜障害などもみられる。カルチノイド症候群の発現率は7~20%である。胃カルチノイドでヒスタミンが産生されると、胃潰瘍(かいよう)が発生しやすくなる。
 診断は、生検(せいけん)による組織学的検査のほか、血中セロトニン、あるいはその最終代謝産物である尿中5‐ヒドロキシインドール酢酸の測定によって行われる。治療としては、転移のない病期に外科的切除が行われると予後はきわめてよい。また、症状を軽減させる目的では、セロトニン拮抗(きっこう)剤やトリプトファン水酸化酵素阻害剤などの薬物療法が行われることもあるが、効果は不定である。根治的には外科的切除しかない。[岡島邦雄]

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