キ(漢字)

普及版 字通 「キ(漢字)」の読み・字形・画数・意味


17画

(異体字)
11画

[字音]

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
声符は艮(こん)。艮は(き)の省略形。金文の自名の器にはみなを用いており、の省文に従っている。〔説文五上に「黍稷の方なり」として古文三字をあげ、別に字条三下に「揉屈なり」として古文をあげ、「居切(キウ)」の附音がある。今存するはみな円器。かつ黍稷の器ではなく、盛食の器である。黍稷の方器は(ほ)という。に「居」の音があったことは、斉器の〔子孟姜壺〕に「聿(ここ)に其の(きう)(舅)を喪(うしな)ふ」とあることからも知られ、〔詩、大雅、江漢〕に「召の考を作る」の考は、借字で、召公を作ることをいう。

[訓義]
1. まつりのうつわ、黍稷の方器。
2. 金文にに作り、その器は円形で盛食の器。

[古辞書の訓]
字鏡集 ハコ

[熟語]

[下接語]
・玉・瑚・俎・竹・土・鏤


19画

[字音]

[説文解字]

[字形] 形声
声符は癸(き)。〔説文〕十上に「馬行きて威儀あるなり」とあり、馬が堂々と進むさまをいう。また、と通用して、戟をいう。

[訓義]
1. 馬が堂々とすすむさま。
2. たくましいさま。
3. 戟の一種

[古辞書の訓]
名義抄 馬行きて威儀あるなり。サカユ・ツヨシ 〔字鏡集〕 ムマノコハクユク・コハシ・キヨシ・ツヨシ・ヒロシ・サカユ

[熟語]


8画

[字音]

[字形] 形声
声符は旡(き)。旡は食することすでに終わり、後ろをむいておくびする形で、(既)の初文。その気をという。道教では気の意にこの字を用いる。

[訓義]
1. き、いき。
2. おくび。
3. たなびく。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕 タナビク

[熟語]

[下接語]
・多


6画

[字音]

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は己(き)。〔説文〕十二下に「女の字(あざな)なり」とし、己声。〔史記、殷紀〕に「紂、人を嬖(へい)し、妲(だつき)を愛す」とみえる。金文に、女子の姓として用いる例がある。

[訓義]
1. おんなのあざな。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報