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キクイムシ Limnoria lignorum; gribble

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

キクイムシ
Limnoria lignorum; gribble

軟甲綱等脚目キクイムシ科 Limnoriidaeの節足動物。体長 3mm。頭部,第1~7胸節に続く腹部は体長の 3分の1。体は円筒形,黄白色で,背面に不規則な黒色模様がある。腹尾節は円盤状である。海中の木材に穿孔し,しだいに中心部へと侵入する。木造船や海中工事用の木材に大害を与え,これを防ぐには金属板を張るほかない。世界共通種。キクイムシ科にはキクイムシのほかにアンドリュウスキクイムシ L. andrewsi があり,太平洋岸各地に広く分布し,海中の木材を食害する。(→甲殻類等脚類軟甲類

キクイムシ
Scolytidae; bark beetle; Ambrosia beetle

鞘翅目キクイムシ科の昆虫の総称。微小ないし小型。体は堅固,円筒形で,植物組織内の生活に適応している。触角は普通 11~12節。頭部は前胸より幅狭く,前方が多少とも吻状に伸びているものが多い。前胸は大きく,多くは前方にせばまる。上翅には皺や点刻,縦条などがあり,後端は丸いもの,切断状のもの,溝状にへこむもの,とげのあるものなどさまざまである。肢は短く,脛節には普通歯があって木材を穿孔するのに適している。 跗節は5節。幼虫は小さく,腹面が内側に湾曲する。生活様式に2型あり,樹皮下穿孔虫と養菌性穿孔虫に分けられる。前者は後者より原始的で,親虫は樹皮下形成層に母孔と呼ばれる孔道を掘り,その両側に産卵する。孵化した幼虫は母孔と直角に形成層を食い進んで成熟し,成虫になるとそれぞれ脱出孔をつくって外に出る。成虫と幼虫のつくる食痕は種によって一定している。後者はアンブロシア甲虫と呼ばれ,母虫が木部まで穿孔し,孔道の周囲にアンブロシア菌を植付ける。幼虫はこの菌を食べて育ち,成虫になると母虫の侵入した孔から脱出する。この甲虫のつくった孔道は黒変しているのが特徴である。同一種が多くの樹種につく場合が多く,森林害虫として有名な種が少くない。世界に 2000種以上が知られる。日本産は 270種以上。

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