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クラッブ(英語表記)Crabbe, George

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クラッブ
Crabbe, George

[生]1754.12.24. サフォーク,オールドバラ
[没]1832.2.3. ウィルトシャー,トローブリッジ
イギリスの詩人。 1775年郷里で医師を開業。 80年ロンドンに出て E.バークの知遇を得て『書斎』 The Library (1781) を出版。 81年聖職につきオールドバラの牧師補となった。 82~85年ラットランド公爵の館ビーバー城の礼拝堂付き牧師をつとめ,この間バークと S.ジョンソンの校閲を受けて『村』 The Village (83) を出版,好評を博した。そののち牧師として諸処に移り住んだが,1807年長い沈黙を破って『教区戸籍簿』 The Parish Registerを出版。続いて『町』 The Borough (1810) ,『韻文物語』 Tales in Verse (12) ,『館の物語』 Tales of the Hall (19) など,牧師として観察した貧しい農民生活を写実的に描いた物語詩を書いて,18世紀末の過渡期を飾る詩人の一人となった。

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世界大百科事典 第2版の解説

クラッブ【George Crabbe】

1754‐1832
イギリスの詩人。サフォーク州オールドバラ生れ。1775年医師の資格を得て帰村するが,村の生活に耐えきれず,80年ロンドンに出てエドモンド・バークの庇護を受け,82年以降は聖職にあって詩作を続けた。《村》(1783)は農村の生活の悲惨さを赤裸々に歌い,農耕詩牧歌という伝統の中で美化された田園生活の虚妄をあばいて大きな衝撃を与えた。《詩集》(1807)には,《村》の主題を引き継ぐ物語詩《教区の記録》,狂気の心理を掘り下げた対話形式の詩《ユースタス・グレー卿》がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クラッブ
くらっぶ
George Crabbe
(1754―1832)

イギリスの詩人。貧しい農民の子として生まれ、牧師となり、農民生活の不幸と貧窮を写実性の濃い物語詩に描いた。『村』(1783)刊行後、長い沈黙を経て『教区の記録』(1807)などの大作を執筆。A・ポープの影響を受けて抑制された文体を駆使し、当時の安易な農民観を拒否した反牧歌的自然詩を書いたことから、近年再評価を受けつつある。[早乙女忠]

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世界大百科事典内のクラッブの言及

【ピーター・グライムズ】より

…イギリスの作曲家ブリテンのオペラ(作品33)。詩人クラッブの長詩《自治村》(1810)の第22編を劇作家M.スレーターが台本化した。プロローグと3幕。…

※「クラッブ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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