コロンタイ(英語表記)Kollontai, Aleksandra Mikhailovna

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コロンタイ
Kollontai, Aleksandra Mikhailovna

[生]1872.3.31. ペテルブルグ
[没]1952.3.9. モスクワ
ソ連の女性革命家,外交官。帝政ロシアの将軍ドモントビッチの娘。 1896年ペテルブルグ繊維労働者のストライキに感動し,98年社会民主党に入党。 99年労働運動を学ぶため渡英。 1906年メンシェビキに入り,08年から欧米で活動した。 15年ボルシェビキに入り,17年二月革命のあと帰国,ペトログラード・ソビエト執行委員となった。十月革命では V.I.レーニンのテーゼを支持し,ボルシェビキ中央委員,女性最初の社会福祉人民委員,党中央委員会婦人部長,20年コミンテルン執行委員となった。しかしブレスト講和に反対して辞任,21年には「労働者反対派」の中心となり党を除名された。 23年以後ノルウェー,メキシコ,スウェーデンに公使として赴任し,43年スウェーデン大使。 45年外務参事官。著書『赤い恋』 Vasilisa Malygina (1923) ,『経済の進化における婦人の労働』 Trud Zhenshchiny v Evolyutsii Khozyaistva (28) など。

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百科事典マイペディアの解説

コロンタイ

ソ連の女性政治家,外交官。ポーランド人将軍の娘としてペテルブルグに生まれた。初めメンシェビキだったが第1次大戦中ボリシェビキとなる。十月革命の際は党最高指導者の一人。党婦人部長,コミンテルン執行委員となったが,レーニンの批判を受け,1922年以後党の中心からはずれた。世界初の女性大使として欧米各国に駐在。主著《新婦人論》,小説《赤い恋》など。

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世界大百科事典 第2版の解説

コロンタイ【Aleksandra Mikhailovna Kollontai】

1872‐1952
ロシアの女性革命家,外交官。ポーランド人将軍の娘としてペテルブルグに生まれ,自由主義的家庭教育をうける。21歳で結婚し,一児を生んだが,女子工場労働者の惨状を見て衝撃をうけ,1898年チューリヒに留学,社会民主主義者となった。文筆活動に従事し,《婦人問題の社会的基礎》(1909)はロシアにおけるマルクス主義的女性解放論の代表作。女性の自立を求めるコロンタイは政治活動でも自主性を貫き,1905年革命時はメンシェビキ,08年亡命後は第二インターで活動したが,第1次大戦中レーニン派に転じ,17年レーニンの〈四月テーゼ〉を最初にただ一人支持した。

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大辞林 第三版の解説

コロンタイ【Aleksandra Mikhailovna Kollontai】

1872~1952) ソ連の政治家。女性初の人民委員となり、各国大使を歴任。女性問題に関する著述も多く、特に小説「赤い恋」は性の自由を説き、反響を呼んだ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コロンタイ
ころんたい
Александра Михайловна Коллонтай Aleksandra Mihaylovna Kollontay
(1872―1952)

ロシアの女性運動家、作家、外交官。ロシア帝国陸軍の将軍の娘として生まれるが、革命運動に関心を寄せ、離婚してスイスに留学。チューリヒ大学卒業後、社会民主党に入って活躍し、1915年ボリシェビキ派(共産党)に転じ、革命後、福祉人民委員、党婦人部長などの要職につき、1923年から世界最初の女性大使としてノルウェー、メキシコ、スウェーデンに駐在した。数か国語に精通した雄弁家として人気を博し、多くの著作を発表して女性解放運動の理念と実践に足跡を残している。「赤い恋」(原題「ワシリーサ・マルイギナ」)「三代の恋」「姉妹」からなる小説集『働き蜂(ばち)の恋』(1923)や、長編小説『偉大な恋』(1927)を通して、「性的欲望や恋愛の満足は、一杯の水を飲むようなものだ」といって性の自由を説く「水一杯理論」が、俗に「コロンタイズム」とよばれて世界に広まった。野上弥生子(やえこ)の『真知子(まちこ)』で知られるように、日本でも昭和初期の左翼運動のなかで「赤い恋」のことばが流行した。[中本信幸]
『高山旭訳『働き蜂の恋』(1969・現代思潮社) ▽A・M・イトキナ著、中山一郎訳『革命家・雄弁家・外交官 ロシア革命に生きたコロンタイ』(1971・大月書店) ▽杉山秀子著『コロンタイと日本』(2001・新樹社)』

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