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コワコフスキ(英語表記)Kolakowski, Leszek

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コワコフスキ
Kolakowski, Leszek

[生]1927.10.23. ポーランド,ラドム
[没]2009.7.17. イギリス,オックスフォード
ポーランドの哲学者,哲学史家。正統派マルクス主義者として学究生活を始めたが,のちにマルクス主義は「われらが世紀の大いなる幻想」だと批判した。1950年ウッチ大学で修士号,1953年ワルシャワ大学で博士号を取得,1968年まで同大学で教鞭をとった。1945年労働者党(のちのポーランド統一労働者党)に入党し,幹部候補としてモスクワに留学したがソビエト連邦の共産党体制に幻滅。帰国後,1956年の民主化運動に加わり,ヨシフ・V.スターリン批判を展開。1966年党籍を剥奪され,1968年教授職を追われてポーランドを去る。1970~95年オックスフォード大学オール・ソウルズ・カレッジの教壇に立った。主著に『マルクス主義の主要潮流』Main Currents of Marxism: Its Rise, Growth, and Dissolution(全3巻,1976~78)。1980年エラスムス賞,1998年ポーランドの最高位の勲章「白鷲章」を授与された。

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大辞林 第三版の解説

コワコフスキ【Leszek Kołakowski】

1927~ ) ポーランドの哲学者・作家。共産党を批判したため党を除名され、イギリスに亡命。「マルクス主義の主要潮流」などの研究書のほかに、「悪魔との対話」などの創作風の著作も多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コワコフスキ
こわこふすき
Leszek Koakowski
(1927―2009)

ポーランド出身の哲学者。ワルシャワに近いラドムの生まれ。第二次世界大戦後ワルシャワ大学の哲学史教授を務めたが、1968年春の修正主義攻撃カンパニヤ(大衆闘争。正統マルクス・レーニン主義から外れたとみなされた見解を批判するカンパニヤだが、このときは自由化を求めた学生運動を支持したユダヤ系知識人排撃と絡んでいた)で追放され、イギリスに移り、オックスフォード大学オール・ソウルズ・カレッジの上級研究員となる。カナダのマックギル大学、アメリカのカリフォルニア大学バークリー校の客員教授も務めた。哲学史、宗教史、文化哲学に関する多数の著書がある。1989年の体制転換以降は、民主化を支持しつつも極端な自由化には批判的な立場をとった。1992年「共産主義の崩壊におけるマインドとボディ」という論文を発表しているが、その後の活動は明らかでない。[佐藤経明]

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