ゴーカレー(読み)ごーかれー

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゴーカレー」の意味・わかりやすい解説

ゴーカレー
ごーかれー
Gopā Kuha Gokhale
(1866―1915)

インド政治家。インド西部マハラシュトラ出身。大学卒業後ティラクらと民族教育の推進に努め、社会改革の分野でも活動。1897年以来何度か渡英し、イギリス自由主義影響を強く受ける。国民会議派に参加し、1905年に大会議長となるが、親英的穏健派グループを代表し、ティラクら民族派指導部と対立した。同年プーナ(現、プネー)に、青年の社会・教育活動を指導するため「インド奉仕者協会」を設立。1910年、インド総督下の中央立法参事会メンバーとなった。M・G・ラーナデーMahādev Govind Rānaē(1842―1901)やナオロジーらの影響で、インド経済に関する発言も多い。ガンディー南アフリカでの闘争支持助言を与えた。

内藤雅雄]

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改訂新版 世界大百科事典 「ゴーカレー」の意味・わかりやすい解説

ゴーカレー
Gopāḷ Kṛṣṇa Gokhale
生没年:1866-1915

近代インドの教育者,政治家。社会改革の分野でも活動した。1897年以来何度か渡英し,イギリス自由主義の影響を受ける。国民会議派に参加し,1905年の年次大会議長もつとめるが,親英的穏健派グループを代表し,ティラクら急進的民族派と対立。同年,教育・社会改革を目的とするインド奉仕者協会Servants of India Societyをプネー市に設立。ガンディーの南アフリカでの闘争を支持し,しばしば彼に助言を与えている。
執筆者:

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ゴーカレー」の解説

ゴーカレー
Gopal Krishna Gokhale

1866~1915

インドの政治家,社会活動家。現マハーラーシュトラ州の出身。ボンベイなどで教育を受けた後,教育活動やジャーナリズムに携わり,1889年からはインド国民会議派の活動に加わった。ティラクに代表される急進派に対し,穏健派の指導者として知られる。イギリス支配のもとに設置された立法参事会においても活躍した。社会改革運動に積極的で,インド奉仕者協会を設立。ガンディーの政治・社会思想に影響を与えたことでも知られている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゴーカレー」の意味・わかりやすい解説

ゴーカレー
Gokhale, Gopala Krishna

[生]1866.5.9. インド,ラトナーギリ
[没]1915.2.19. インド,プーナ
インドの政治家。初めファーガソン・カレッジの歴史・経済学教授。 1899年,ボンベイ州立法参事会員,1902年中央立法参事会員。 05年インド国民会議派議長となり,会議派内穏健派の指導者として活躍した。社会改革運動,教育問題などに尽力し,05年インド社会奉仕協会を創立した。

ゴーカレー
Gokhale, Vasudev Vishwanath

[生]1901.3.20.
[没]1991.12.4.
インドのインド学仏教学者。ボンベイ,ビシュバ・バーラティー,ハイデルベルク各大学に学ぶ。プーナ大学教授。主著は"Pratītyasamutpāda Śāstra des Ullaṅgha" (1930) ,"Vasubandhu's Abhidharmakośakārikā" (46) など。

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367日誕生日大事典 「ゴーカレー」の解説

ゴーカレー

生年月日:1866年5月9日
インドの政治家
1915年没

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世界大百科事典(旧版)内のゴーカレーの言及

【インド奉仕協会】より

…インドの政治・倫理団体。国民会議派の指導者の一人で,立憲的自治運動に尽力したG.K.ゴーカレーによって,1905年プネー(プーナ,マハーラーシュトラ州)に設立された。さまざまな分野の人を集め,各分野で考えうるあらゆる立憲的手段を講じ,インド人の真の利益を図るために奉仕する伝道者を育てることを目的とした。…

※「ゴーカレー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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