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サボテン サボテン cactus

翻訳|cactus

4件 の用語解説(サボテンの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

サボテン
サボテン
cactus

サボテン科に属する植物の総称で,メキシコを分布の中心としてアメリカ大陸の熱帯から亜熱帯にわたる乾燥地帯に生育する多年生多肉植物。本科には約 140属 2000種以上が認められ,その多くのものは鉢植,花壇,温室などで観賞されている。

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デジタル大辞泉プラスの解説

サボテン

日本のポピュラー音楽。歌は日本のバンド、ポルノグラフィティ。2000年発売。作詞:ハルイチ、作曲:シラタマ。

出典|小学館
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世界大百科事典 第2版の解説

サボテン【cactus】

ごく少数種をのぞき,新大陸原産の多様なとげをもつ多肉植物で,美花を咲かせるサボテン科植物の総称(イラスト)。漢名は仙人掌覇王樹サボテン科は約110属2000種からなる大群で,3亜科に大別される。コノハサボテン亜科は2属25種。大きな葉がある低木で,サボテンイメージとは遠いが,まばらなとげがある。おもに南アメリカ熱帯雨林に生え,乾季には落葉する。代表種はモクキリンPeireshia aculeata (Plum.) Mill.(イラスト)。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

サボテン
さぼてん
cactus

サボテン科Cactaceaeに属する植物群で、スベリヒユ科ツルナ科アカザ科などとともに中心子目(ちゅうしんしもく)に分類されている。現在までに記載された種類は多く、しかも研究者によりかなり大きな違いがある。したがって二千数百種とみなすのが適当であろう。それらの形態はきわめて変化に富み、一般の樹木と同じように根、幹、枝、葉をもったものから、巨大な柱状や球形で刺(とげ)に覆われたもの、刺がないものなどがあり、同じ科の植物とは思えないほどである。[近藤典生]

分類

サボテン科は分類学的にペイレスキア(コノハサボテン)類、オプンチア(ウチワサボテン)類、セレウス(ハシラサボテン)類の三つの亜科に大別されており、属の数は細分化主義のバッケベルグによると233が設定されているが、一般には80前後が適当とされている。
(1)コノハサボテン亜科Peireskioideaeこの亜科の植物は地上部が幹、枝、葉からなっており、一見普通の樹木と大差のない形態を備えている。発芽時の子葉もあまり多肉化しておらず、一般の種子植物とほとんど変わりがない。しかし、葉の基部に刺座(しざ)とよばれる刺や毛が密生した部分があることで、ほかの種子植物とは簡単に識別できる。この仲間はほかの亜科に比べ、種類が少なく2~3属約26種とされている。
(2)ウチワサボテン亜科Opuntioideae この亜科の植物には多数の種が属しており、いくつかの属が設定され、分類されている。この亜科の特徴は、茎が明らかに多肉化し、しかも節状になってつながっていることである。このような茎を茎節とよぶが、この茎節が平たくて円盤状のもの、円筒状や球形などの種類がある。また、高さが10メートル以上になる高木形や地面をはうもの、植物体の大部分が地中に埋もれ頭部だけを地表に出しているごく小形のものなどがある。高木になるものは成長すると茎節が不明瞭(ふめいりょう)となり、幹状になる。さらにそれらの種類では幹状の部分の刺が年を追うごとに伸長し、数も増す。ブラジル原産のハウチワサボテンやガラパゴスウチワサボテンなどがそのよい例である。新しい茎節には刺点(刺座の部分)に多肉化した小さな針状や円錐(えんすい)形の葉がみられるが、茎節の成熟に伴い脱落してしまう。刺座には数本の長い刺と多数の細い短い刺の2種類があり、後者は触るとよく抜けて肌に刺さりやすい。子葉は種類により多肉化の程度に多少の差があり、比較的大形のものまであるが、いずれの種類においても、子葉としてはっきりわかる形をしている。この類の種数は7属約360種とみなされている。
(3)ハシラサボテン亜科Cereoideae この亜科の植物は形状が一般植物とはもっとも違っており、形状がとくに特殊化した種類が含まれている。茎や幹は多肉化し、柱状や長円形、球状のものなど多様で、一般植物の通常の葉にあたる器官が成長の初期にもみられず、発達した刺があるのが普通である。茎には突出した稜(りょう)またはこぶがある。花は、稜をもつ種類は刺点に形成され、こぶをもつものはこぶの先端に刺点があるが、花はこぶとこぶの谷間につく。クジャクサボテン類、カニバサボテン類、リプサリス属には稜が二つか三つで、茎が葉のようにみえる。このような種類の茎は葉状茎と称されている。このほか、茎が細い紐(ひも)状になるものや、植物体の大部分が地中に埋もれ皿を伏せたように扁平(へんぺい)な頭部だけが地表に現れているものなどがある。子葉は前記2亜科に比べるとかなり多肉化が進んでおり、子葉としての形状を明らかに備えたものはきわめて少なく、ほとんどの種類はやっと子葉とわかる程度の突起となり、芽生え全体が球状をしている。この亜科は種数がもっとも多く、約1800種はある。[近藤典生]

特徴

花は萼片(がくへん)と花弁の別がなく、鱗片(りんぺん)状からしだいに花弁状にまで移行する独自の花被(かひ)(一般植物の包葉または高出葉にあたる)からなっている。また花托(かたく)がよく発達し、その縁辺が伸びて筒状となる。子房は花托内に埋もれたようになって存在する。雄しべ、胚珠(はいしゅ)の数は多い。また、一般の植物では茎や幹や枝に相当するものと葉腋(ようえき)にあたる部分に刺および毛が密生する。これらの特徴はコノハサボテン亜科でも備えており、ウチワサボテン亜科、およびハシラサボテン亜科ではさらに明瞭となる。サボテンの刺は、一般には葉が変化したものと記述されているが、通常の葉は退化し、刺は別に発達しているとみなすべきであろう。しかし「サボテンの刺は葉の変形」といわれてきたのを、刺座が葉腋部にあり、そこに短縮枝があり、短縮枝に相当するものが刺であると解釈するとか、花弁も葉の変形したものとみなすように、発生的には葉に相当する部分が変形したものとするならば、「刺は葉の変形」という説もいちおううなずけることになる。また、木質化しないサボテン科植物では、代謝の結果として生ずるセルロースを形成する物質が、刺として形成されているという解釈もできる。サボテン科植物のもう一つの特徴は、茎幹に葉緑体を有し同化作用を営むことである。[近藤典生]

分布

南・北アメリカ大陸およびそれに付随する島々の、どちらかといえば乾燥した地域に自生している。例外的に、森林内に着生するリプサリス属のわずかな種だけが、中央アフリカの森林を経てマダガスカル、モーリシャス、スリランカにまで分布している。アメリカ大陸以外の地域にも野生の状態で繁茂しているウチワサボテンなどがみられるが、それらはすべて人類により持ち運ばれたものである。属のレベルでみると南北両アメリカ大陸でそれぞれに対応するものがあり、種の段階でみるとかなり広い分布域をもつ種も存在するが、南北両大陸に同じ種や属が分布しているのではなく、明らかに地域性が認められるのが通例である。たとえば大形のハシラサボテン亜科ではベンケイチュウCarnegiaは北アメリカ、パキセレウス属Pachycereus、レマイレオセレウス属Lemaireocereusは中央アメリカ、セレウス属Cereus、トリコセレウス属Trichocereus、ネオライモンディア属Neoraimondiaは南アメリカ産であり、毛柱(けばしら)類としてはセファロセレウスCephalocereus(翁丸(おきなまる))、ピロソセレウスPilosocereus(春衣(はるごろも))は中央アメリカ、エスポストアEspostoa(老楽(おいらく))は南アメリカが分布域である。
 サボテン科植物を日本では熱帯植物と考えている人が多いが、緯度からみた熱帯圏では、どちらかといえば標高の高い地帯に自生しており、気温のうえで熱帯とみなされる地域に自生する種類はわずかである。そして樺太(からふと)(サハリン)の北端にあたる北緯56度のカナダのアルバータ州にはオプンチア・ポリアカンサ(ウチワサボテン亜科)があり、南緯54度のパタゴニア南端のマゼラン海峡付近にはプテロカクタス・アウストラーリス(ウチワサボテン亜科)が自生しており、アリゾナなどの山岳地帯で雪の中で開花するマミラリア(ハシラサボテン亜科)の種類があるほどである。一般的にみるとサボテン科植物の大形種は、雨期と乾期の区別のはっきりした貿易風地帯の、あまり密生しない叢林(そうりん)の中に生育することが多い。小形種は、雨が少ないが山岳性または沿岸性の霧の多発する地帯にとくに多い。雨の多い森林の発達する地帯にも自生する種類もあるが、それらの多くは岩盤や岩崖(がんがい)、樹幹上に着生するなどの限定された種類である。サボテン科植物は一般に乾燥に耐える能力が非常に強いが、これは通常の葉を有していないことや、表皮細胞のクチクラ層が厚く、気孔が表面から落ち込んだところに形成されていることによる。そして抜き上げたものや切った枝を室内に半年から1年以上放置してもなお枯死しない種類もあるほどである。[近藤典生]

栽培

日本での本格的な栽培は、ガラス室や温床などの施設をつくり行う。このような施設の中ならば、秋口から給水を控えておけば、冬季にも加温しないで越冬させうる種類が大部分である。もちろん温床などの場合、夜間覆いをかけることが必要である。種類によっては一般の家庭で冬季だけ住居内に取り入れて越冬させることも可能である。日本では温暖な地域であれば、周年戸外に置いても枯死しない耐寒性の種類もある。結氷温度以下の低温にさらすときには、体内の水分が少なくなるよう、給水を控える必要がある。鉢植えの培養土は砂に籾殻(もみがら)炭などと粗い腐食質を少量混ぜたものが無難である。すなわち、排水のよい培養土を用いることがたいせつである。しかし種類が多く特性も異なるので、それぞれの種類により栽培法をくふうする必要がある。クジャクサボテンの仲間は普通の鉢土でもよく育つ。またクリスマスカクタスはミズゴケ植えもよい。石灰分を好む種類が多いので、そのような種類の大株の栽培にあたっては石灰岩の細石か、生石灰(せいせっかい)を風化させ、固まったものを細かく割り培養土に混ぜるとよい。サボテンは乾燥地に自生するが、種子はイネ科植物の株間や小低木の間で発芽し、幼苗時はそれら植物の庇護(ひご)のもとに成長する。したがって幼苗の育成にあたっては、空中湿度が十分保持できるような環境が必要である。また、かなり高温のほうが成長が速い。鉢植え栽培の場合は株の大きさにあわせて鉢を選ぶが、どちらかといえば小さめの鉢を用い、年に一度新しい培養土に植え換えをする。植え換えに際しては古い細い根は取り除き、植え換え後は灌水(かんすい)をしないで、新しい根が出始めたころから水を与える。この点が他の植物と著しく異なるところである。繁殖は子株や枝をとって挿木するのがもっとも簡単である。その場合切り口がよく乾くまで、数日間日陰に放置したのちに行うようにする。播種(はしゅ)にはよく洗った砂を用い、腰水などで砂の表面が乾かないような水管理を行うことが望ましい。すこし大きくなったら腐葉土などを混ぜた培養土を用い、平鉢にピンセットなどで移植する。この場合、砂をつけたままていねいに行い、根を傷めないようにすることが重要である。成長の遅いものや栽培のむずかしい種類は、他のじょうぶなサボテン類に接木(つぎき)するとよい。台木はモクキリン属、ウチワサボテン属、ハシラサボテン類のいずれの種類でもよく、ほかの植物の場合に比し技術もやさしい。[近藤典生]

利用

日本では観賞用として用いるのがほとんどであるが、原産地では食用のほか、利用面の多い植物である。よく栽培されるクリスマスカクタスやクジャクサボテン類などは一般の鉢物生産者も扱っているが、他の種類はほとんどがサボテン専門の販売業者や育苗業者によっており、どちらかといえば趣味家を対象としたサボテン園芸ともいうべき独自の分野がつくられてきた。しかし最近は都市生活者が多くなったため、室内園芸のなかにサボテン栽培も入ってきている。日本には、これらサボテン科植物の、少なくとも記載された種類の半数近くが植物体あるいは種子で輸入され、栽培されるに至っており、サボテン栽培の盛んな国の一つといえよう。サボテンの輸出もかなり行われるようになった。なお、日本は希少動植物の保護をねらったワシントン条約を批准しており、輸出入に際しては輸出証明などの書類が必要であることを忘れてはならない。
 ウチワサボテン属、ハシラサボテン類は生け垣や牧場の柵(さく)として利用し、ある種のキリンドロオプチアをつぶして土壁の糊(のり)として用いたり、ある種のセレウス類の材は建築用に使う。一般にサボテンの茎幹は木質化しないので、腐ると篩管(しかん)部が網状に残る。これをレースウッドと称し、箱や電気スタンドなどをつくり、民芸品として売られている。ウチワサボテン属の場合は篩管部が薄いので紙に張り合わせるなどして電気笠(がさ)などにも利用される。[近藤典生]
食用・薬用
果物として食用に供されるものの代表にツーナtunaやピタヤpitayaがある。ツーナはウチワサボテン属の果実で、大きさや形の変異も大きく、とくに果肉には赤、黄、淡緑などがある。いずれも甘味に富み、水分も多く、生食のほかジュース、発酵飲料、砂糖漬けなどにして利用する。種類によっては、幼果や花も糖菓として利用される。また、チョコノスキーの果汁は食酢がわりに用いられる。ピタヤは主としてヒロセレウス属(ハシラサボテン亜科)の果実の呼び名であるが、ツーナ以外の果実を総称することもある。果肉は白や真紅で、中に散在する小さな黒い種子も柔らかく、生食のほか清涼飲料とする。ウチワサボテン属の茎(俗に葉とよぶ)は普通ピクルスにして食べるが、ゆでると、とろりとした舌ざわりで美味である。エキノカクタス属の髄も野菜や菓子とする。ウチワサボテン亜科のなかには根が赤痢に、茎が打撲傷に効く類がある。また、ウチワサボテン亜科の多くは刺(とげ)を焼いてから家畜の飼料とされる。[飯塚宗夫]

文化史

メキシコのテワカンの遺跡から十数種のサボテンが出土しているが、その最古の遺物は紀元前1万~前6500年のハシラサボテン類の種子と果実、およびウチワサボテン属の果実で、種子も食べられていたと推定されている。北米先住民のパパゴ人などは、近年までベンケイチュウの種子を穀物のように蓄え、生食あるいは砕いてペースト状にし、食用にした。花も食べられていたことは、アメリカ合衆国のテキサス州の前500~後800年の岩陰遺跡から何層にもわたって大量のウチワサボテン属の花粉を含む人糞(じんぷん)が出土したことにより知られる。
 パパゴ人はベンケイチュウの果肉を煮つめたシロップをつくって保存するが、それを水で薄めてつくった発酵酒を雨祭りや新年祭、収穫祭のときに飲用した。このベンケイチュウの茎には、カーネギン、ギガンティン、サルソリディンなどのアルカロイドが含まれ、実験ではカエルに激しいけいれんを生じさせたり、リスザルやネコに幻覚症状を与えたりすることが報告されている。これらのテトラヒドロキノリン系アルカロイドは各種のサボテンに存在するが、なかでもペヨーテは、メスカリンC11H17O3NをはじめアンハロニンC12H15O3N、ペロティンC13H19O3N、ロホホリンC13H12O3N、アンハリニンC12H17O3Nなどを含むので、食べると快感とともに多彩な幻覚症状を引き起こす。かつてアステカでは、儀式でいけにえとなる者にこれを食べさせ、恐怖を取り除いたという。また姦通(かんつう)罪の刑罰として、大きなエキノカクタス属(ハシラサボテン亜科)の巌(いわお)サボテンの上に罪人を転がした記録がある。アステカの神話によれば、都を定めるにあたり「岩の上のウチワサボテンに1羽のワシがヘビをくわえて止まっている場所に都を建設せよ」との神託に従い、1325年テノチティトラン(メキシコ市)の地を選んだとされる。メキシコの国章は、その伝承を図案化したものである。
 サボテンの芯(しん)材は、乾燥地ではまっすぐな材を欠くが、建材、家具、道具などに利用され、刺(とげ)はいれずみの針に、茎は胃薬やリウマチの民間薬にされるなど用途は広く、古くから先住民の生活と深く結び付いていた。ノパレア属のコチニールウチワにつくカイガラムシからは、赤色染料カーマインがとれるが、その状況はすでにペルーのモティーカ文化(1~6世紀)の壺(つぼ)に描かれている。日本へは江戸時代初期に渡来したと推定されるが、もっとも古い記録は、貝原好古(かいばらこうこ)の『和爾雅(わじが)』(1688)に覇王樹、トウナツと出るウチワサボテン属の1種Opuntia maxima Mill.である。[湯浅浩史]
『Curt Backeberg;Die Cactaceae der kakteenhunde, vol. 1~6 (1958~62, Veb Gustav Fisher Verlag Jena) ▽『最新園芸大事典』全7巻(1969~71・誠文堂新光社)』

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