旧約聖書の《士師記》と《列王紀》の間にある上・下2巻の歴史書。書名にもかかわらず,預言者サムエルが主役を演じるのは上8章までと12章のみである。上1~7章は,シロの神殿に仕えたサムエルの少年時代,シロを中心とするイスラエル部族連合がペリシテ人に敗北した経緯,士師サムエルの活動などについて,上8~15章は,サウルがイスラエル初代の王に選ばれたいきさつ,サウルとペリシテ人の戦い,サウルとサムエルの仲たがいなどについて語る。上16~下8章には,サウルの宮廷に仕えた牧童ダビデが,多くの苦難を乗り越えてついにイスラエルとユダの王となり,大帝国を建設したことを物語る〈ダビデ台頭史〉,下9~20章には,ダビデの王子たちの争いと反乱などを伝える〈ダビデ王位継承史〉(《列王紀》上1~2章に続く)が認められる。最後に,下21~24章には,ダビデ王に関する種々のエピソードが収められている。
執筆者:石田 友雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
『旧約聖書』中の歴史書で、元来は1巻の書であったが、紀元前3世紀のギリシア語訳聖書で「列王紀」上下といっしょにされ、「王国の書」の二巻本となった。それ以来「サムエル記」は上下に分かれた。本書は、イスラエルに王国が成立した事情、そして初代サウル王とダビデ王の統治まで(前11~前10世紀の約1世紀間)を記している。ここには資料の系統など多くの文学的伝承層が認められ、預言者にして士師であったサムエル(前1040ころ登場)没後の王国史を語っているので、著者は、ユダヤ教タルムードが伝えているサムエル自身ではなく、その伝承記者たちで、最終的には、おそらく前6世紀前半の「申命記」史家が諸資料を客観的にまとめたもの(R・C・カールソン、M・ノートなどの説)である。サムエルの少年時代、サウル英雄史話、王国成立、ダビデ登場、ナタン預言とダビデ王国、優れた歴史記述である「王位継承史」ほかを通じて、一貫した神の選びの連続性が本書の主題となっている。
[吉田 泰]
二十四節気の一つ。元来,太陰太陽暦の 12月中 (12月後半) のことで,太陽の黄経が 300°に達した日 (太陽暦の1月 20日か 21日) から立春 (2月4日か5日) の前日までの約 15日間で...
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