ジメチルアニリン(読み)じめちるあにりん(英語表記)dimethylaniline

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジメチルアニリン」の意味・わかりやすい解説

ジメチルアニリン
じめちるあにりん
dimethylaniline

芳香族アミンの一つ。正しくはN,N-ジメチルアニリンという。アニリンに似たにおいのある無色の液体。アニリンにハロゲン化メチルを作用させるか、アニリンをメタノールメチルアルコール)および硫酸と加圧下で加熱すると得られる。水には不溶、エタノールエチルアルコール)、エーテルにはよく溶ける。ジメチルアミノ基(CH3)2N-はベンゼン環を活性化する力が大きく、ジメチルアニリンは亜硝酸を作用させるとp(パラ)-ニトロソ誘導体を生じる。メチルバイオレットマラカイトグリーンなどの染料の原料として用いられる。

[務台 潔]


ジメチルアニリン(データノート)
じめちるあにりんでーたのーと

ジメチルアニリン

 分子式 C8H11N
 分子量 121.2
 融点  2.45℃
 沸点  193.5℃
 比重  0.9563(測定温度20℃)
 屈折率 (n) 1.55819

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジメチルアニリン」の意味・わかりやすい解説

ジメチルアニリン
dimethylaniline

アニリンとメチルアルコールからつくられる。沸点 194℃。水に不溶,アルコール,エーテルによく溶ける。溶媒,染料などの有機合成原料,分析試薬に用いられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android