コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ジャコウジカ Moschus moschiferus; musk deer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ジャコウジカ
Moschus moschiferus; musk deer

偶蹄目シカ科。体長 1m,体高 60cm。雌雄ともに角をもたない。背が丸く,原始的なシカである。上犬歯が発達し,牙状に下方に突き出ている。雄は腹部に麝香 (じゃこう) 腺をもち,繁殖期に強い臭いを出す。この麝香腺から分泌される分泌液は麝香の原料とされる。単独または1対で標高 2000~3000mの高地の森林にすむ。早朝または夕刻に活動し,草やコケ,地衣類などを食べる。中央アジア,中国東北地方,朝鮮半島,シベリアに分布する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

ジャコウジカ

偶蹄(ぐうてい)目ジャコウジカ科の哺乳(ほにゅう)類5種の総称。体長80〜100cm,肩高50〜70cmほど。雄も角がないが,上顎の犬歯は長く牙状。毛は密生し,灰褐色〜金色まで,背面には灰黄色斑が散在する。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ジャコウジカ
じゃこうじか / 麝香鹿
musk-deer

哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目シカ科ジャコウジカ属に含まれる動物の総称。このMoschus属は小形ジカの仲間で3種があるが、角(つの)がないことや胆嚢(たんのう)をもつことなど一般のシカとは異なる。また、雄には長大な上顎(じょうがく)犬歯があるだけでなく、他のシカ類にみられる眼下腺(がんかせん)や足の腺はなく、かわって尾腺と、下腹部に大きな麝香腺がある。名はこの麝香腺に由来し、ここから発情期に約30グラムのじゃ香が採取されるため捕獲され頭数が減少傾向にあり、ワシントン条約などによる取引制限がなされている。シベリアジャコウジカM. moschiferusが体高60~70センチメートルでもっとも大きく、分布ももっとも広く、シベリア東部、西モンゴル、中国北部、朝鮮半島などの山林にすむ。大群はつくらず1~3頭ほどで暮らし、朝夕に草や木の葉などを採食する。ヤマジャコウジカM. chrysogasterは中国中部、ヒマラヤ地方に、コビトジャコウジカM. berezovskiiは中国北西部の森林にすむ。[増井光子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ジャコウジカの関連キーワードナンダターシンアンリン(大興安嶺)山脈ジグメシンゲワンチュク国立公園ヘイロンチヤン(黒竜江)省ジャコウジカ(麝香鹿)サガルマータ国立公園大ヒマラヤ国立公園アンブレットムスクナンダデビ国立公園花の谷国立公園クズリ(屈狸)麝香嚢・麝香囊フブスグル湖ルジーチカシベトンブータン増井光子ムスコン麝香の臍偶蹄類

ジャコウジカの関連情報