スカッシュ(その他表記)squash

翻訳|squash

デジタル大辞泉 「スカッシュ」の意味・読み・例文・類語

スカッシュ(squash)

柑橘かんきつ類などの果汁に砂糖を加えソーダ水で割った冷たい飲み物。「レモンスカッシュ
周囲を壁で囲まれたコートの中で硬質のボールラケットで壁に向かって打ち合う室内競技シングルスダブルスとがある。19世紀、英国で考案された。

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精選版 日本国語大辞典 「スカッシュ」の意味・読み・例文・類語

スカッシュ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] squash )
  2. 果物のしぼり汁に砂糖を加えソーダ水を注いだ飲物。
  3. ラケットを使用する室内球技の一つ。縦九・七五メートル、横六・四〇メートル、正面の高さ四・五七メートル、背面二・一五メートルの壁の中で、二人のプレーヤーが交互にボールを壁に打ち合う。二人一組同士で行なうダブルスもある。一九世紀、英国で考案された。

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改訂新版 世界大百科事典 「スカッシュ」の意味・わかりやすい解説

スカッシュ
squash

正式にはスカッシュ・ラケットsquash racketという。2人のプレーヤーがボールをラケットで打ちあうスポーツ。四角い箱のような室内のコートで,床だけでなく,四面の壁も使って行うところに特色がある。先攻のプレーヤーは,ボールを前面の壁(フロントウォール)に向かってサーブをする。守るプレーヤーは,壁からはね返ってくるボールが床に2度バウンドする前にフロントウォールに打ち返さなければならない。このとき,サイドウォールやバックウォールをクッションとして打ち返してもよい。壁に描かれたコートラインは,前面では高く,後面では低く,左右の壁は傾斜したラインになっているが,その下方ならば,どこを使ってもよい。得点はサーブ権があるときのみで,サーブ権をもつプレーヤーがミスした場合にサーブ権が相手に移る。通常5ゲーム制で3ゲーム先取したほうが勝つ。1ゲームは9点先取した者が取るが,8対8のときは,レシーバーの選択により10点制にするかそのまま9点先取で勝ちにするかを決める。その他,サーブ権に関係なくポイントが入る15点先取のラリーポイント方式も行われる。

 スカッシュは,壁へのはね返りを使ってボールを打ちあうラケットrackets(racquets)の一変種で,19世紀の中ごろイギリスハロー校の少年たちがラケットの順番を待つ間,ボールを押しつぶして(squash)はね返りを弱くし,コート脇の狭い空間でもできるようにしたのが起源だという。1890年代には専用コートが作られるようになり,1920年代にイギリス全土に急速に普及した。その後イギリス連邦諸国を中心に世界に広まっていき,67年に国際スカッシュ・ラケット連盟ISRF)が設立されるに至った。

 日本では,昭和の初め,東京のイギリス大使館内に作られたコートが最初といわれるが,一般にはほとんど知られていなかった。1971年,日本スカッシュ協会が設立され,各地のアスレティッククラブがコートを建設するようになり,少しずつ知られるようになった。80年代に入ると,同起源のラケットボールracketball(スカッシュとの違いは四方の壁のほか,天井をも使って行う点)のコートの建設がはじめられたが,両者ともコートの建設費用がかさむこと,四方を壁に囲まれているため観客数が限られるなどの点に制約があり,普及が遅れていた。しかし1997年現在,全国に約480コート,約260の愛好者クラブを有するまでに成長している。愛好者数は30万人,競技人口は10万人といわれ,トーナメントやジャパンオープンなどの試合が年間80回ほど開催されている。
執筆者:


スカッシュ
squash

果汁に砂糖と炭酸水を加えてつくるソフトドリンク。レモン,オレンジなど果汁の多いかんきつ類を材料とすることが多い。ふつうスカッシュは炭酸水を加えたものをいうが,水を加えたものでもスカッシュと呼んだり,炭酸水を加えてもエードと称することもあり,これといった決りがあるわけではない。
エード
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スカッシュ」の意味・わかりやすい解説

スカッシュ
すかっしゅ
squash

テニスと、四方を壁で囲まれたコートで行うウォール(アイリッシュ)ハンドボールを組み合わせたスポーツで、スカッシュ・ラケッツsquash racquetsとスカッシュ・テニスsquash tennisとがあるが、単にスカッシュといえば前者をさす。年代的には、18世紀にイギリスの刑務所内でコートテニス(ローンテニスの前身)の愛好者たちが考案したといわれているラケッツracquetsが、19世紀になってからイギリスの学校に普及し、ラケッツからスカッシュ・ラケッツが生まれ、これがアメリカに渡ってスカッシュ・テニスを生み、1950年代になって同じアメリカでラケットボールracquetballが考案された。これらのスポーツは、コートの大きさ、ボールの大きさ、重さなどに違いはあるが、テニスのように中央にネットはなく、壁に囲まれたコートで、壁に対してボールを打ち合うという点で共通している。なお、スカッシュとは押しつぶされるという意味で、ゴムの中空ボールが壁に強く当たるときに押しつぶされるような音がすることから、これがそのまま競技の名称になった。

 スカッシュ・ラケッツは1850年ごろイギリスのハロー校の学生たちがラケッツのコート不足を不満として考案したものなので、コートの大きさも、ラケッツの60フィート(18.29メートル)×30フィート(9.14メートル)から、32フィート(9.80メートル)×21フィート(約6.40メートル)と狭くなっている。ラケットはバドミントンのそれとほぼ同じ大きさで、ボールの大きさは直径4.45センチメートル、重さは28.35グラム。コートは四方と天井が壁で、互いにボールを壁に打ち合うが、シングルスとダブルスがある。1ゲームは15ポイントで、イギリスの規則はサーバーだけが得点するが、アメリカの規則ではレシーバーも得点できる。スカッシュ・テニスはスカッシュ・ラケッツと同じコートで、ローンテニスとほぼ同じラケットとボールを使用して行うが、現在はニューヨークなどの限られた地域でのみ行われている。

 ラケットボールは、フォーウォール(四面が壁)のハンドボールコートをそのまま使い、コート、ボールともスカッシュ・ラケットよりすこし大きい。1ゲームは21点先取で決まり、サーバーのみが得点する。近年アメリカで急激に競技人口が増加しており、日本でも行われるようになった。

[大谷要三]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スカッシュ」の意味・わかりやすい解説

スカッシュ
squash rackests

コートの壁面を利用して行なう,テニスに似た球技。 19世紀中頃イギリスのハロー・スクールで考案されたといわれる。ラケッツと呼ばれる球技から派生したもので,1920年代に盛んに行なわれた。 1967年に国際スカッシュラケッツ連盟 ISRFが発足,1992年世界スカッシュ連盟 WSFに改称した。競技では,丸い枠にガットを張った打撃面と細長い柄をもつスカッシュラケットを使い,弾力の少ない小さなゴムボールを2人 (シングルス) または4人 (ダブルス) で打ち合う。ネットはなく,四方を壁で囲まれた室内コートで行なわれ,床面あるいは壁面からはね返ってくるボールを打ち返して得点を競う。ルール,用具,コートの規格などは国によって異なる。

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百科事典マイペディア 「スカッシュ」の意味・わかりやすい解説

スカッシュ(スポーツ)【スカッシュ】

正式には〈スカッシュ・ラケットsquash racket〉という。四方を壁に囲まれたコートで,ボールをラケットで打ち合うスポーツ。フロントウォール(前面の壁)に打ち当てられた相手の打球を,床に2度バウンドする前に打ち返さなくてはならない。サービス側のみが得点でき,9点先取,通常5ゲームマッチの3ゲーム先取で勝敗を決める。シングルスとダブルスがある。19世紀半ばころ英国で考案され,日本へは1970年,全英チャンピオンが来日してから普及。
→関連項目ペロタ

スカッシュ(飲料)【スカッシュ】

清涼飲料の一種。果実の絞り汁にソーダ水,砂糖液を加え攪拌(かくはん)して氷片を入れて作る。果実によってレモン,オレンジ,グレープなどの各スカッシュがある。好みで少量のキュラソーを加えることもある。

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デジタル大辞泉プラス 「スカッシュ」の解説

スカッシュ

ホンダ(本田技研工業)が1981年から製造・販売したスクータータイプのオートバイ。総排気量49cc(原動機付自転車)。エンジン形式は空冷2ストローク単気筒。折り畳み式ハンドルを採用した軽量小型モデル。乗用車にも積載可能。

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飲み物がわかる辞典 「スカッシュ」の解説

スカッシュ【squash】


レモン、オレンジなどの果汁を炭酸水で割って甘味料を加えた飲み物。

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世界大百科事典(旧版)内のスカッシュの言及

【スカッシュ】より

…果汁に砂糖と炭酸水を加えてつくるソフトドリンク。レモン,オレンジなど果汁の多いかんきつ類を材料とすることが多い。ふつうスカッシュは炭酸水を加えたものをいうが,水を加えたものでもスカッシュと呼んだり,炭酸水を加えてもエードと称することもあり,これといった決りがあるわけではない。エード【伊藤 多喜男】…

※「スカッシュ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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