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壁面へボールを打ちつけ,そのはね返りを利用してボールをやりとりする競技。原型はイギリスのファイブズなどと共通するアイルランドの古いゲームだといわれている。17世紀以降のスペインでは,とくにバスク地方でこのゲームがペロタpelota(スペイン語でボールの意)という名称で盛んに行われ,19世紀はじめには,ナバラ地方などでも民衆的スポーツとなった。スペインの世界進出とともに,このゲームも中南米やアジア(フィリピンなど)へ紹介された。競技場はフロントンfrontónと呼ばれる。天井と観客席,貴賓席をもったフロントンが1887年サン・セバスティアンにはじめてつくられ,〈ハイ・アライjai alai〉(バスク語で楽しい祭りの意)と命名された。このとき以来,競技自体がハイアライと呼ばれるようになった。
コートは,前方,片側,後方の3面を石(コンクリート)の壁で囲んである。ボールはゴムの芯を使ったよくはずむもので,一般的には手にセスタcestaというボールを捕る木とアシで作った一種の籠をはめる。ゲームはまず先攻者が壁にボールを投げ,相手競技者ははね返ってくるボールが床にツー・バウンドするまでにセスタで捕らえて投げ返さなければならない。こうして交互にセスタでボールを捕り合い,かつ投げ合う。うまく捕れなかったり,ツー・バウンド以上させてしまったときは失点となる。ボールの動きは早く,機敏な動作を要求される激しい競技である。観客は開いた一方の面に金網をはって,その外側から観戦する。メキシコ北部,キューバ,マニラなどではギャンブル・スポーツとして人気を集めている。
執筆者:薗田 碩哉+フアン・ソペーニャ
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…大平原のインディアンはバッファローの生皮を張った牛舟を使う。南アメリカにもペロタpelotaと呼ばれる牛舟がある。【鍵谷 明子】。…
※「ペロタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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