ラケットを使ってボールを壁面に打ち返す屋内スポーツ。コートは縦60フィート(18.3m),横30フィート(9.1m)で,周囲は4面とも壁とする。ゲームはシングルスとダブルスがあり,正面の壁のプレーラインより上へ交互にボールを打つ。サービス権を持った側だけ得点し,失敗するとサービス権が移る。15点を1ゲームとし,シングルスでは1試合5ゲーム行う。起源はスカッシュ,ファイブズ,ペロタなどと共通し,建物の外壁を利用して,素手あるいは手袋をはめた手や,バットやラケットを用いてボールを打ちつけるゲームから発達したもので,フランスでは15世紀にはすでにラケットをつくる職人組合があった。現在のゲームとしてのラケットは19世紀中ごろイギリスで成立したもので,アメリカやカナダ,インドにも伝えられ,プロ選手も生まれるほど盛んになった。
執筆者:小川 伸
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…長方形の木製テーブル中央をネットで仕切り,セルロイド製ボールをラケットで打ち合って得点を競い,勝敗を争う室内競技。当初,打球音からピンポンping‐pongと呼ばれたが,アメリカの運動用具業者がPing‐Pongを商標登録したため,以後〈テーブルテニス〉〈卓球〉を正式名称として用いるようになった。…
…長方形のコートを中央で二分するネットをはさんで相対するプレーヤーが,ラケットでボールを打ち合う球技。テニスを日本的にアレンジしたものにソフトテニス(軟式テニス)があり,東南アジアを中心に国際的に普及しているが,テニスとは一般にローンテニスlawn tennis(硬式テニス)を意味するので,本項でも同様に取り扱う。…
…1ゲームは9点先取した者が取るが,8対8のときは,レシーバーの選択により10点制にするかそのまま9点先取で勝ちにするかを決める。 スカッシュは,壁へのはね返りを使ってボールを打ちあうラケットrackets(racquets)の一変種で,19世紀の中ごろイギリスのハロー校の少年たちがラケットの順番を待つ間,ボールを押しつぶして(squash)はね返りを弱くし,コート脇の狭い空間でもできるようにしたのが起源だという。1890年代には専用コートが作られるようになり,1920年代にイギリス全土に急速に普及した。…
…正式にはスカッシュ・ラケットsquash racketという。2人のプレーヤーがボールをラケットで打ちあうスポーツ。…
※「ラケット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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