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スグリ(酸塊) スグリRibes

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

スグリ(酸塊)
スグリ
Ribes

ユキノシタ科の落葉小低木。狭い意味で単にスグリと呼ぶ場合は,長野県地方の山地に限られた分布をもつ R. sinanenseのことであるが,広い意味ではこの種を含めてスグリ属 Ribes全体をさし,また果樹として栽培されるセイヨウスグリ (西洋酸塊) なども含む。日本に自生するスグリ類としては本州中部の高山に生じるコマガタケスグリ R. japonicum,北海道や東北地方の山地に生じるトガスグリ R. sachalinensis,本州中部以西の山地に生えるヤブサンザシ R. fasciculataなどがある。いずれも高さ 1m前後の落葉低木で,葉は長い柄があって互生し,掌状に5~7裂して一見キイチゴ類の葉のようにみえるがとげをもつことはない。花は初夏に咲き,小さな5弁花で黄緑色のものが多い。ヤブサンザシでは数花が葉腋に集ってつくが,それ以外の種類では長い総状花序をなして葉腋から垂れ下がる。雌雄異株の種類もある。果実は球形の液果で赤または赤黒色に熟する。甘ずっぱく食用になるものが多いがヤブサンザシの実は食べられない。ヨーロッパ原産のセイヨウスグリは果樹として栽培される高さ 1m前後の落葉低木で,掌状に3~5裂するほぼ円形の葉をもち,葉のつけ根にとげがある。春に葉腋から5弁の白花を1個ずつ垂下してつけ,秋に黄緑色球形で半透明の実をつける。これがグーズベリーで,生食するほかジャムやゼリーをつくる。やはりヨーロッパ原産のフサスグリ R. rubrumは枝にとげがなく花は白色,果実は赤く熟するのでアカスグリとも呼ばれる。この実を red currantと呼び,生食のほかジャムや肉料理のソースに使う。

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