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…弦に適切な振動を与えて美しい音色を得るためには,弓に腕の自然な重みだけをかけ,また弓が常に弦に対して直角に動くことが必要である。弓奏の技術は,弓を弦に常に密着させるレガート奏法から,各音の間で弓を一瞬止めるスタッカート,弓の弾力性を利用して弓を跳躍させるスピッカートやフライイング・スタッカートなどにいたるまで,多様な方法を含んでいる。また,バイオリンは基本的には旋律楽器であるが,2弦から4弦までを同時に奏する(4弦の場合2弦ずつに分ける)重音奏法もしばしば行われる。…
…ボーイングには弓の使用部分と使い方によってさまざまな種類があるが,基本的には弓先から始まる運動である上げ弓up bow(Vの印)と,手元から始まる運動である下げ弓down bow(
の印)とに大別される。レガートは一弓できわめて滑らかに奏し,音と音とを短く切るスタッカート奏法では手首から先を使い各音の間で弓を止める。さらに,弓を大きく使い各音をはっきり分離させるデタッシュ,弓先で固くスタッカートを行うマルトレ,弓の重心点で弾力性を利用して弓を跳躍させるスピッカートなどがある。…
※「スタッカート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...