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セコイア Sequoia sempervirens; redwood

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

セコイア
Sequoia sempervirens; redwood

スギ科の常緑高木。アメリカスギ,セコイアメスギなどの和名もある。北アメリカ西部の山地に自生し,高さ 100mをこえ直径も 7mに達するものがあって,オーストラリア産のユーカリ類とともに世界で最も丈の高くなる樹木といわれる。葉は線形で扁平,イチイの葉に似ている。直径 1.5cmほどの球形の小球果を結ぶ。辺材はほぼ白色。心材は鮮紅色から赤褐色で,英名 redwoodはこの材色による。材質はやや粗軟であるが耐久力があり,また虫害も少いため建築用材として重要である。化石としては北半球の各地から知られ,日本産の石炭や埋もれ木などの主要構成植物の一つとも考えられるが,現在ではカリフォルニアのごく一部にだけ限られて生存する,いわゆる遺存植物である。なお,カリフォルニアには本種に似てやはり巨木となる別属のセコイアデンドロン Sequoiadendron giganteum; mammoth treeもあり,ミューアの森などに遺存植物として保護されている。この種をセコイアオスギということもある。

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デジタル大辞泉の解説

セコイア(〈ラテン〉Sequoia)

スギ科の常緑大高木の総称。高さは100メートル以上に達し、葉は針状。現存しているのは北アメリカ西部のセコイアメスギ(レッドウッド)とセコイアオスギ(マンモスツリー)の2種で、樹齢数千年といわれる。化石は分布が広く、日本の第三紀層にもみられる。

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百科事典マイペディアの解説

セコイア

センペルセコイア,イチイモドキとも。スギ科の常緑大高木。北米西海岸のコースト・レーンジズに自生。樹高は世界最高で50〜100m。樹皮は赤褐色で英名はレッドウッドという。
→関連項目アメリカトガサワラ

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世界大百科事典 第2版の解説

セコイア【redwood】

セコイアメスギ,イチイモドキともいい,北アメリカ西部コースト・レーンジズに産するスギ科の常緑大高木で,世界で最も丈の高い裸子植物である。まっすぐな樹幹で高さ120m,直径8mにも達する。樹皮は赤褐色海綿状で軟らかく厚さ30cmにもなって縦に深く裂ける。葉は細い枝に互生して2列に並び,線状披針形で平たく,長さ1.5~2.5cm。早春,枝端に目だたない花をつけ,雌球花は淡緑色長楕円形。10月ごろ長さ2~2.5cmの楕円状球形の球果を結び,らせん状に並ぶ果鱗の外面菱形となる。

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大辞林 第三版の解説

セコイア【Sequoia】

スギ科の常緑大高木。中生代ジュラ紀から中新世には広く地球上に繁茂。現在はアメリカのオレゴン州からカリフォルニア州の太平洋岸の山地に自生。高さ120メートル、径8メートルになるものもある。樹形は円錐形。葉は線形で羽状につく。雌雄同株。木材はやや軽軟だが腐朽しにくく、屋外施設用に賞用される。レッドウッド。アカスギ。イチイモドキ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

セコイア
せこいあ
Californian redwoodredwood
[学]Sequoia sempervirens Endl.

スギ科の常緑大高木。センペル・セコイア、セコイアメスギ、イチイモドキともいう。世界でもっとも高い樹木で、最高のものは高さ120メートル、根元は径8.5メートルに達し、円錐(えんすい)形の樹形をつくる。樹皮は赤褐色、繊維質で厚く、細長く縦に裂ける。切り株や樹肌(きはだ)からよく萌芽(ほうが)する性質がある。枝はやや細く、輪生状に密生し、水平またはやや下垂し、光沢がある。葉は互生し、線状披針(ひしん)形で長さ約2センチメートル、表面は暗緑色、裏面の中央脈の左右に白色の気孔線が2本ある。雌雄同株。4~5月に開花する。雄花は小さく、小枝の先端につく。雌花は14~20個の鱗片(りんぺん)に覆われ、頂生する。球果は卵形で長さ1.5~2.5センチメートル、径1.2~1.8センチメートル、10~11月に黒褐色に熟す。果柄は鱗片葉からなる。果鱗は15~25片あり、圧扁(あつへん)四辺形をなす。種子は楕円(だえん)形で長さ5ミリメートル、幅4ミリメートル、両側に狭い翼がある。材は、辺材は淡橙(たんとう)色、心材は深褐赤色をなし、木目が美しい。また軽く、割裂性が高く、工作が容易で狂いも少ないため、建築、器具、土木用材などに利用する。木は公園や庭園に植えられる。
 属名のセコイアは、北アメリカの先住民チェロキーの族長の名をとったものといわれる。中生代白亜紀から新生代中新世にかけて地球上に繁茂していたと考えられる植物で、現在アメリカ太平洋岸のオレゴン州南西部からカリフォルニア州モンテレー地方まで、長さ約800キロメートル、幅600キロメートルにわたって天然分布している。主として、海岸寄りの海抜700~1000メートルの山地に自生する。日本では至る所で本種の化石が出ている。また、関東地方以西の暖地に植栽したものはよく生育し、現在最大のものは高さ45メートル、径1.4メートルに達する。
 セコイアによく似たセコイアオスギbig-tree, mammoth tree/Seguoiadendron giganteum (Lind.) Buchholzはかつてはセコイア属に含まれていたが、今日では別属として扱われ、ギガント・セコイアともいう。高さ100メートル、根元は径10メートル、世界最大の太さと最高樹齢の樹木とされている。葉は針形で枝に螺旋(らせん)状につき、一見スギの葉に似るが、成熟枝ではほとんど鱗片状となる。雌雄同株。1~3月に開花する。球果は1~数個つき、卵形で長さ5~8センチメートル、径4~5センチメートル。初めは直立するがのちに下垂し、翌年8~9月に赤褐色に成熟する。種子は長楕円形で薄く、狭い翼がある。新生代第三紀後半の地球上に繁茂していたと考えられるが、現在はカリフォルニア州のヨセミテ峡谷にのみ天然分布する。日本では赤枯病などにかかり、よく育たないが、欧米、オーストラリア、ニュージーランドなどではよく育つ。ほかにセコイアの名がつくものにメタセコイア(和名アケボノスギ)があるが、これもセコイアとは別属とされる。[林 弥栄]

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世界大百科事典内のセコイアの言及

【スギ(杉)】より

…これは現生の属の中間的形質をもった種や属が絶滅したためと思われる。また分布も,タスマニアスギ属Athrotaxis(タスマニア),コウヨウザン属Cunninghamia(中国南部,台湾),スイショウ属Glyptostrobus(中国南東部),メタセコイアMetasequoia(中国中部),セコイアSequoia(北アメリカ西部),セコイアオスギSequoiadendron(北アメリカ西部),タイワンスギ属Taiwania(中国南西部,台湾),スギ属Cryptomeria(日本と中国南東部),ヌマスギ属Taxodium(北アメリカ南東部,メキシコ)と,それぞれ隔離的に分布している(図)。タスマニアスギは包鱗上に多数の種鱗があり,タイワンスギでは種鱗が退化消失し,胚珠は包鱗上についている。…

【チェロキー族】より

…18世紀半ばにまずイギリス人植民者と戦闘状態にはいり,独立戦争当時にも植民者側と対立した。1820年代に独自の政府を樹立し,セコイアSequoyahによる〈チェロキー文字〉(アルファベットをモデルにした文字)の創出など,文化的にも栄えた。しかし,30年代に居住区域内で金鉱が発見され,土地を白人に売却せざるをえなくなった。…

※「セコイア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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