日本大百科全書(ニッポニカ) 「セコイア国立公園」の意味・わかりやすい解説
セコイア国立公園
せこいあこくりつこうえん
Sequoia National Park
アメリカ合衆国、カリフォルニア州中東部にある国立公園で、北はキングズ・キャニオン国立公園に隣接する。面積1547平方キロメートル。1890年制定。シエラ・ネバダ山脈中の公園で、中生代ジュラ紀から新生代第三紀中新世に繁茂した、世界でもっとも高い樹木である希少なセコイアの自生地として有名である。園内には35ほどのセコイアの森があり、巨木がうっそうと生い茂り日光を遮るため、昼さえも薄暗い。なかでも、園内最大のジェネラル・シャーマンの木は高さ約83メートル、直径11メートルにも達し、樹齢は3500年といわれる。そのほか、ジャイアント・フォレストにある園内には峡谷や洞窟(どうくつ)などがあり、アラスカを除けば合衆国の最高峰ホイットニー山(4418メートル)がそびえる。また、野生生物の宝庫としても貴重である。
[作野和世]