セミパラチンスク(英語表記)Semipalatinsk

デジタル大辞泉 「セミパラチンスク」の意味・読み・例文・類語

セミパラチンスク(Semipalatinsk/Семипалатинск)

カザフスタンの都市セメイのロシア語名。

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改訂新版 世界大百科事典 「セミパラチンスク」の意味・わかりやすい解説

セミパラチンスク
Semipalatinsk

中央アジア,カザフスタン共和国北東部,同名州の州都であるが,1990年代に州名とともにセメイSemeyと改称された。イルティシ川東岸の港,鉄道の分岐点。人口26万9000(2004)。なお同州は面積17万9600km2,人口84万1900(1999)。1718年イルティシ川18km下流に城塞として建設,76年現在の場所に移動,82年以前はセミパラトカとよばれた。18世紀には交易中心地として栄え,1854年以来州の行政中心地となる。19世紀末には政治囚流刑地でもあった。1918年2月16日ソビエト政権樹立。30年トルキスタンシベリア鉄道(トルク・シブ鉄道)が通じ,革命後のカザフ共和国の重要な工業中心地となった。軽工業と食品工業を中心として共和国の消費財の35%を生産している。カザフスタン最大の靴・ウーステッド・毛織物工場のほか,原料羊毛・皮革コンビナート,ソ連最大の食肉缶詰コンビナート,船舶修理工場などがある。医科大学など高等教育施設が3校あり,19世紀に兵士として勤務したドストエフスキー,この地に住んだ作家で近代カザフ文学の父とされるアバイ・クナンバエフ(1845-1904)を記念した文学博物館がある。セミパラチンスク北方100kmにソ連の核実験場があり,1949-89年に約500回に及ぶ実験が行われ,住民環境に深刻な影響を与えている。
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百科事典マイペディア 「セミパラチンスク」の意味・わかりやすい解説

セミパラチンスク

カザフスタン,イルティシ川東岸の都市で,同名州の州都。鉄道の要地で,河港がある。食肉の缶詰,製粉製靴などの工業が行われるほか,最大の船舶修理工場がある。1718年創設。19世紀末には政治犯流刑地にもなったが,革命後の1930年にトルキスタン・シベリア鉄道が開通してから同国の重要な工業中心地となった。1990年代後半にセメイSemeyと改称。28万1814人(2006)。→セミパラチンスク核実験場

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「セミパラチンスク」の意味・わかりやすい解説

セミパラチンスク
せみぱらちんすく
Семипалатинск/Semipalatinsk

中央アジア、カザフスタン共和国北東、東カザフスタン州の都市セメイのロシア語名称。

[編集部]

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