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タイ(太)湖 タイこTai hu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

タイ(太)湖
タイこ
Tai hu

中国東部,チヤンスー (江蘇) 省の南端にある湖。面積 2428km2で,中国第4位の淡水湖。湖面標高 3m,最大水深 3m。かつては海面であったが,チャン (長) 江とチエンタン (銭塘) 江の砂嘴の発達によって,古太湖と呼ばれる潟湖となり,さらに流入土砂により数個の湖に分れて形成された。春秋時代には震沢と呼ばれ,呉と越の境界であった。湖中には 90あまりの小島があり,シートンティン (西洞庭) 山とマーチー (馬迹) 山が大きい。南部のトントンティン (東洞庭) 山は島が湖岸とつながって半島となったもの。湖水は南西岸のティヤオ渓,西岸のチン (荊) 渓などから流入し,ホワンプー (黄浦) 江,ウーソン (呉淞) 江などによってチャン江に注ぐ。湖岸一帯はチヤンナン (江南) 平原と呼ばれ,クリークが網目のように通じる水郷地域で,水稲,コムギアブラナの栽培と養蚕が盛ん。流出河川の流れがゆるく,満潮時には水面が上昇するために,増水期にはしばしば溢水したが,人民共和国成立後は下流の浚渫や堤防の補強が行われ,電力利用の排水灌漑設備が建設されて,水位を調節している。コイ,フナ,シラウオなどの漁業が盛んで,島では果樹栽培が行われる。湖岸は風光明美で知られるが,特に北岸のウーシー (無錫) 市には蠡園などの名園があり,ユワントウ半島は舟遊びの中心地である。

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