知恵蔵 「タイム・ワーナー」の解説
タイム・ワーナー
タイム・ワーナーグループ全体の15年度の売上高は281億1800万ドル。主な事業は、ターナー、ホーム・ボックス・オフィス(HBO)、ワーナー・ブラザースの三つで、各部門の売上はそれぞれ105億9600万ドル、56億1500万ドル、129億9200万ドルである。ターナーは、ケーブルテレビのネットワークを展開し、世界中で180以上のチャンネルを運営している。HBOもケーブルテレビ向けの放送局で、有料放送を提供し、「セックス・アンド・ザ・シティ」などの人気ドラマを多く保有する。ワーナー・ブラザースは、「バットマン」や「ハリー・ポッター」などの映画制作や米国のテレビ番組制作などを手掛ける。
タイム・ワーナーは、01年にインターネット接続サービスのAOLと合併して社名を「AOLタイム・ワーナー」としたが、AOL事業の業績悪化に伴い03年に「タイム・ワーナー」に戻している。その後、AOL事業やケーブルテレビ事業、雑誌出版事業などを分離し、映像ビジネスに特化してきた。16年10月、米国の通信大手のAT&Tが、タイム・ワーナーを買収すると発表した。買収額は、854億ドル(約8兆9000億円)。買収が実現すれば、AT&Tのモバイル端末サービス契約者に、タイム・ワーナーのコンテンツを配信できるようになる。
(原田英美 ライター/2016年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報